北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2019年10月18日金曜日

台風が過ぎて。

報告が遅くなってしまいました。
台風19号のことでご心配をいただきご連絡を頂いた皆様、ありがとうございました。
当地ではものすごい大雨が降りましたが幸い被害はありませんでした。
風が吹かなかったので、稲刈り後のハザ掛けした稲も倒されることなく無事でとりあえずホッとしております。
大豆畑も倒伏することもなく無事です。
全体に黄色く色付いてきて収穫期が近づいています。

ただ、当地から車で40分ほど下った千曲川沿いの地域は大きな浸水被害を受けてしまいました。
普段から時々行く場所も被災しているようでショックを受けています。
被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
住宅の被害はもちろんのこと、田んぼや果樹園が水没してしまった農家さんのショックはいかほどか。

ここ最近、毎年のように(しかも同じ年に複数回)大きな災害が起きています。
本当に異常な事態だなと思います。
今回は幸い当地は被害がありませんでしたが、いつ何があってもおかしくないなと思います。

気候変動や海水温が上がっていることで以前よりも気候が極端になり台風が強力になっている可能性。
山に手入れが行き届かない針葉樹の人工林が増えたことや、コンクリートで様々な所を固めたことことで山の保水力が落ちているという可能性。
ダムや堤防で洪水を抑えるという発想の限界。
災害に備えて、あるいは災害が起きた時の政府や行政の対応などなど…。
私たちの生活から、社会、経済、政治の在り方も含めて自然と調和する方向へと大きく考え直さなければならないのではと思わされます。

台風の後も短い周期で雨が降って天気が安定しません。
この先も雨や曇りメインの予報となっていて、ハザに干したお米が乾かず、いつになったら脱穀が出来るのか目途が立たないでいます。
大豆の収穫や小麦の種蒔きも控えているので、早く天気が安定してほしいと祈るばかりです。
お米の脱穀前にお米の貯蔵庫にクーラーを設置しました。
あわせて壁の断熱工事もしています。
去年くらいから、夏の暑さが厳しいせいか籾で貯蔵中のお米に、部分的ではありますが虫害が発生するようになってしまったのです。
それまでは籾で保管していれば虫が付くことはまずなかったのですが、お米の糠の部分が好きな虫で、籾摺りをすると玄米の中に白米や分搗き状態になったお米が混じることが…。
(お客様にお届けしたお米にもそのようなお米が少しですが混じっていたかもしれません。申し訳ありません。)
籾を入れている袋にニンニクやトウガラシを入れたりしても効果なく…。
夏の間だけとはいえ電気代もかかりそうですし、できるだけ電気に頼らない生活を目指してきたので、これは少々悔しい選択です。
電気も自給するしかないのかな?
自然と調和した生活への道のりは長いですね。




2019年10月9日水曜日

稲刈り終わりました!

9/27から始めた稲刈り、ようやく先日(10/7)終わりました。
10枚の田んぼを約10日かけての長丁場でした。
今年は9月が晴ベースだったので、落水以降田んぼが良く乾いて作業がしやすく助かりました。
ここ数年、毎年秋の長雨で田んぼがぬかるんで苦労してきたことから比べると天国のよう。
例年のように田んぼがぬかるんでいると、車重が重いためはまりやすくて使えない2条刈バインダーも久しぶりに大活躍で、幸先の良いスタートでした。
しかし、途中から結束ミスを連発するようになり、序盤であえなく脱落。
やむなく例年通りの1輪1条刈バインダーでしのぎつつ、農機屋さんに見てもらったところ、古い機械のためおそらく結束部の部品が消耗していて部品ごと交換しなくてはならず、すぐのことにはならないとのこと…。
そうこうしているうちに代打の1輪1条刈バインダーもエンジンが不調に…。
どうして忙しい時に限って機械って機嫌が悪くなるのでしょうか?
近所の方が見かねて2条刈バインダーを貸して下さることになり、救われました。
かなり新しいバインダーなのですが、とても具合が良くて結束ミスはほぼゼロ!
仕事もはかどります。
ヤフオクで安く買った古い中古のものとは違います。
農業機械は経済事情が許せばなるべく新しいものが良いなあと実感。
新しいバインダーが欲しくなってしまいました…。

今年も多くの方にハザ掛け作業を手伝っていただきました。
来てくれた子供たちもカエルと戯れつつ一生懸命手伝ってくれました。
ありがとうございました!
ハザ棒を組んで立て、稲束を集めて掛ける作業は本当に手間のかかる作業です。
昔ながらの天日干しのお米は乾燥機で乾燥させた一般的なお米よりも美味しいと言われています。
お日さまと風の力でゆっくりじっくりと乾燥されること、また茎に残った養分が籾に送られることで美味しいお米になるそうです。
余計な石油燃料を使わなくて済むのも魅力ですし、ハザが並んだ秋の棚田の風景も残していきたい。
でも、手間と労力がかかることから、現在流通しているお米のほとんどは機械乾燥のお米になってしまいました。
当農園でも天日干しを続けるには現状の面積(7反半)が物理的・体力的に限界かなと言うのが実感です。
手伝いに来てくれる皆さんによって当農園の天日干し米は支えられています。
来年も是非多くの方に手伝いに来ていただけると嬉しいです。
気になる収量は、ハザに掛けた感じでは全体的に去年よりもやや少ない感じです。
既に予約いただいたお客様の分だけで一杯になってしまうか、足りないくらいかも…。
今後の天気によりますが、2~3週間干して水分を見て脱穀する予定です。

今週末に来るという台風19号が心配です。
台風でもハザが倒されないようハザ足はしっかり田んぼに打ち込んだつもりですが、どうなりますか…。
大きな被害が無いよう祈るばかりです。