北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2021年8月26日木曜日

スペルト小麦の販売を始めました。

自然栽培(農薬肥料不使用)で育て、7月に収穫したスペルト小麦の販売を始めました。
注文を頂いてから小型石臼製粉機で丸ごと自家製粉する挽きたての全粒粉です。
玄麦(粒)のままでのご注文も承ります。

スペルト小麦は、現在の普通小麦の原種に当る古い品種で、約9千年前から栽培されていたとも言われている古代小麦です。
普通小麦にはない固くて厚い殻に覆われていて調製作業に手間がかかることや、収穫量が普通小麦の約半分以下と少ないことなどから今ではほとんど栽培されなくなってしまいました。
近年、その栄養価の高さや、小麦グルテン由来のアレルギーやその他の疾患を発症し難いこと、食味の良さなどから注目を集めています。
数年前に知人から種を譲ってもらい、少しづつ増やしてきました。


スペルト小麦の特徴〉
・栄養価が高い~普通小麦に比べてビタミン・ミネラル、良質なタンパク質を多く含んでいます。
・小麦アレルギーなど小麦グルテン由来の疾患を発症し難い~スペルト小麦はグルテンフリーではありませんが、普通小麦とはグルテンの質が違うため小麦アレルギーやその他グルテン由来の疾患を発症し難いと言われています。
・消化吸収が良く低GI~普通小麦に比べて消化が良く、またデンプンが低GIでゆっくりと吸収されるため血糖値の急上昇を招きにくいと言われており体に優しいです。
・なにより美味しい~普通小麦に比べて風味高く、深い味わいです。全粒粉としても、普通小麦の全粒粉と比べてクセが少なくふわっとしてとても食べやすいと思います。
写真はスペルト小麦と水と塩だけで生地を練ったインドの無発酵パン「チャパティ」ですが、スペルト小麦の風味をダイレクトに味わうことが出来てとても美味しいです。

その他パンや焼き菓子、その他中力粉として広く使うことが出来ます。
(※パンにする場合は一般的な強力小麦と比べると膨らむ力が少々弱く、また生地がだれやすいことに注意が必要です。)

現在市販されている小麦粉はほとんどが海外からの輸入品で農薬の使用量が多く、プレハーベスト農薬(収穫直前に散布される除草剤)やポストハーベスト農薬(収穫後の流通過程で使用される殺虫剤など)が残留している心配も指摘されています。
皮ごと安心して食べられる自然栽培のスペルト小麦の風味をぜひお試しください。

ネットショップからご注文頂けます。

2021年8月21日土曜日

久しぶりの青空

昨日はようやく長雨のトンネルから抜けて久しぶりにお日様と青空に恵まれました。

お日様って本当にありがたい。

でも日差しも吹く風も既に夏ではなくてすっかり秋の気配です。

この後はしばらく曇りがちのすっきりしない天気が続く予報で、残暑らしい残暑もなくこのまま秋になってしまうのかな?

幸い、大雨長雨の直接的な被害はなかったのですが、少し標高の高い田んぼは稲の開花と長雨が重なってしまい、実の入りがどうなるか少々心配です。
こちらは晩生のシラケモチ。
名前の由来になった白くて長いノギが美しいのですが、やはり開花と長雨がもろに重なってしまいました。
また、一部の少し生育過剰気味だった田んぼでは、長雨でいもち病が出てしまいました。
今のところまだ軽症ですが、これが穂いもちにまでならないよう祈るばかりです。
猛烈な暑さの続いた後の長雨と低温という本当に極端な気候で、稲にとっても試練の気候だったと思います。
このところ、毎年のように極端な天候が続いていて災害も頻発し、気候変動の影響が確実に私たちの身に降りかかりつつあることを改めて思い知らされます。
長雨の期間中、まだ8月だというのにあまりの涼しさと洗濯物を乾かすために薪ストーブをつけてしまいました(笑)。

畑では大豆が花の盛りです。
水色のきれいな花が咲きます。
でも例年よりも生育が遅い感じです。




 

2021年8月13日金曜日

稲の開花、薪作り

 

猛暑が続いた後は大雨と長雨です。

本当に気候が激しくなっていますね。

そんな天気の中ですが、ササニシキは出穂と開花の盛りで、田んぼによってはほぼ穂が出そろって少し垂れ始めた田んぼもあります。

稲の開花の様子。

稲の花は、午前中の割と短い時間で籾の部分がパカッと二つに開いて咲きます。

自家受粉なので同じ花の中で雄しべと雌しべが受粉するのですが、受粉が終わるとすぐに閉じてしまうそうです。

地味ですが清楚で美しい開花の風景です。

無事に受粉すると籾の中に玄米の赤ちゃんが宿り、この後徐々に大きくなっていき、それに伴って穂が少しづつ垂れていきます。

雨が続くと受粉不良になってしまう可能性が高くなるようなので、今後の雨の降り方が心配です。

稲刈りまで天候が順調であることを祈るばかりです。

稲の足元では田の草のオモダカも花盛りです。
厄介な草なのですが、花はとてもきれいです。

田畑の仕事が落ち着いたので、やっと気になっていた冬のための薪作りをしています。
乾かす期間を考えると本当は春までにやっておきたい仕事ですが、いつもギリギリのこの時期になってしまいます、、、。
春先に地元の方からもらってきたナラやケヤキの木をチェンソーで玉切りにして斧でひたすら割っています。
もらってきた時に既に一年たっていた木だったので、二梅雨当ってナラの木は半分スカスカになりかけていて、とてももったいないことをしました。
同じ時にもらってきたケヤキは全く大丈夫で、良い感じで乾いて斧でも割りやすくなっています。
この薪小屋がいっぱいになるととりあえず一安心なのですが、まだまだたですね。
冬の寒さの厳しい信州の山里では薪のストックは生死に関わりますので頑張ります(笑)。

この雨で薪作りも中断です。
どうか災害になりませんように。




2021年8月6日金曜日

猛暑の中、ササニシキの出穂が始まりました。

久しぶりの投稿になってしまいました。

梅雨明け以降猛暑が続いていて、ここ信州の山里でも昼間は35℃近くまで上がります。

そんな暑さの中、ササニシキの出穂・開花が始まっています。

梅雨明けが早く暑い日が続いた影響か、例年よりも少し早い出穂となりました。

今年もいろいろと課題があり田んぼによってはあまり生育の良くない部分もあるのですが、それでもその生を全うしようとする稲の健気な姿に心打たれます。

「花水」という言葉があるくらい、この出穂開花の時期は特に水を必要とすると言われていて、水を切らさないよう毎日水管理に気を遣います。
この暑くて日照りが続く天候でも、安定した水量が流れ続ける花尾の湧水は本当にありがたい存在です。
写真は花尾の湧水の水源です。
ここからさらに水を集めて水量を増して流れ出て、この地区の田んぼを潤しています。
大豆畑もカラカラで干上がりそうだったので、元田んぼの利点を生かして畝間に水を引き込んで灌水しました。
大豆も喜んでいるようです。
同じ畑の2週間ほど前の写真。
大豆が草に覆われそうだったところを管理機で中耕除草して救出しているところです。
梅雨時の長雨の後の日照りで、畑の土が日干し煉瓦のようにカチンコチンに固まっていて管理機が悲鳴を上げていました(人間も)。
もう一枚別の畑に蒔いた大豆は、田んぼから転作したばかりの畑だったので水はけが悪く、梅雨時の長雨で水没してしまってかなり消えてしまったのですが、生き残った大豆を今度はシカが食べに来て上半分をほとんど食べられてしまいました(電気柵をしているのに!)。
大豆は強いので上が食べられてもまたそこから芽を伸ばして成長するのですが、この畑の付近はシカの活動が活発でそこをまた鹿が食べに来る可能性が高く、どうしたものかと…。
夏のアルプスと棚田の風景です。
今後の気候が順調でありますように。