北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2018年5月26日土曜日

醤油搾り、修学旅行生の受け入れ

田植えの準備に忙しい農繁期ですが、先日合間をぬって醤油搾りをしました。
昨年の春に自家産の大豆と小麦から醤油麹を起こして「もろみ」に仕込んだものです。
https://yorokobutsuchi.blogspot.jp/2017/04/blog-post_21.html
醤油搾りには専用の道具と経験が必要で、近所に住む搾り師さんに来て搾っていただきました。
作った麹を分けて一緒にもろみを仕込んだ醤油仲間と搾りました。
一年寝かせたもろみにお湯を加えてちょうど良い濃さにしてから、木で作られた「フネ」で搾ります。
琥珀色の搾りたての醤油が出てきました!
味見してみると何とも言えない香りとうまみです。
この後、1週間ほど静置してオリ引きしてから瓶詰めして完成です。
自家産の材料で醤油が自給できるというのは幸せなことです。

嬉しい反面、課題も判明。
同じ醤油麹から仕込んだのに、一緒に仕込んだ仲間の醤油に比べると自分の醤油は塩味が立っていて旨味香りに少し欠けるのです。
心当たりはあって、夏の温度不足と天地返し不足です。
従来、醤油もろみは蔵の中など温度のなるべく上がらない所に保管して毎日混ぜるというのが一般的な方法でしたが、私たちは今回来ていただいた搾り師さんの方法、なるべく温度をかけて発酵を促し、毎日混ぜるのではなく月に一回ほど天地返しをするという方法でやっています。
温度をかけるには日向に置くだけではなく、小型のビニールハウスなどで覆って積極的に温度をかける方が発酵が進み良いもろみになるのですが、忙しさにかまけてそこまでできず日向に置くだけになってしまったこと、天地返しも忙しい時はついついまめに出来なかったなあと反省。
手を抜いた分、しっかりと結果に出てしまいました。
それも含めてマイ醤油、しっかり味わいたいと思います。

農繁期ですが、同時並行で修学旅行生の体験宿泊の受け入れもやっております。
主に大阪方面の中学校が多いのですが、都会の子供たちが我が家に来て信州の山里での自給的な暮らしを体験していきます。
畑仕事をしたり、一緒に山菜を取りに行ったり。
薪割りをしたり、
お風呂は薪風呂を沸かしたり、
夜は囲炉裏でシカ肉のバーベキューをしたりします。
冬に近所の山で獲れたシカ肉を冷凍しておいたものを放出です。
https://yorokobutsuchi.blogspot.jp/2018/02/blog-post.html
目の前で激しい肉の争奪戦が繰り広げられます。
でも、何よりお米がとても美味しいと何杯もおかわりしてくれるのがお米農家としては嬉しいです。
都会で暮らす子供たちが、こんな暮らしもあるんだなと何か感じてくれたらいいですね。
こちらも子供たちから元気をもらっています。
ササニシキの苗は今のところ順調で、3~4葉くらいになりました。
もう一息大きくなってほしいところ…。
あと1週間ほどでいよいよ田植えです。
代かき、畦草刈り、動物よけの電気柵の設置などなど、準備を急がなくては…。


2018年5月15日火曜日

代かき、田植えの準備進めてます。

いよいよ田んぼに水を入れて代かき作業をしています。
春先は田起こしも含めて田んぼをなるべく乾かすことを意識してきましたが、一転、一気に水の世界になりました。
途端にカエルが嬉しそうに鳴きはじめています。
10枚の田んぼを順番に畦草を刈り、水を入れながら作業をしています。
白いアルプスを眺めながらの作業は本当に気持ち良いです。
が、タイミング良く一気に作業を進めたいのでかなりタイトな作業スケジュール。
効率よく作業を進めるためにはやはりドライブハロー(トラクターの代かき用アタッチメント)が欲しくなってしまいます。
また、代かき前に田んぼの高低差を直す作業をもっとしておきたかったのですが、時間切れであまりできず、来年への宿題となりました。

代かきをしただけでは水が抜けてしまう田んぼが多いので、畦際に市販の畔波シートを敷設しています。
市販の畔波シートは数年で劣化してダメになってしまうことが多く、本来は畦塗り(泥の壁を作って水漏れを防ぐ)をするのが良いのですが、田んぼが広くなってきて昔の人のようにクワ一本ではとてもできませんし、かと言って畦塗り機を導入するのもとてもお金がかかるし…。

代かきと並行して畦草も刈っています。
つい先日、念願のスパイダーモアを手に入れました。
中山間地の当地はとにかく畦や土手が広いので刈り払い機で全部刈っていると、体にとても負担がかかっていました。
作業のスピードはあまり早いとは言えませんが、体はずっと楽になりそうです。
でも燃料の減るのがとても早くてびっくり。
燃料代はかかりそうだなあ。
苗はかなりばらつきはあるのが課題ですが、今のところ順調に育っています。
平均で2.5葉くらいでしょうか。
ただ、苗代の低くなってしまった所は初期に水分過多になってしまい生育があまり良くありません。
苗代はとにかく平らにすることが大事ということを改めて実感。
田植えは6月初旬の予定ですが、それまでに4.5葉くらいまで育って欲しいのですが、毎年その前に黄色くなって生育が止まってしまうことが多く、今年はどうなるかな…。

2018年5月2日水曜日

床伏せ、そして発芽しました!

先日種籾を蒔いた苗箱を田んぼに作った苗代に並べる作業「床伏せ」です。
並べた苗箱の上にコンパネを置いてその上に乗りつつ、並べてはずらしながら順番に並べてきます。
足元がぬかるむ中を苗箱を持って何回も行ったり来たり。
危うく足をとられてひっくり返りそうになったこともありましたが、なんとか持ちこたえました…フウ。
230枚並べ終わりました。
最後に保温と保湿のために不織布とシルバーポリをかぶせて完了です。
無事に元気に発芽しますように、と思っていたら…。
床伏せから3日後の今日、ツンツンと発芽していました!
気温が高い日が続いていたので早かったです。
新しい命の始まりの嬉しい瞬間です。
まだ完全には発芽が揃っていませんが、とりあえずは一安心です。
シルバーポリをかけたままだともやしになってしまうので慌ててはがし、不織布のトンネルにしました。
去年苗代にネズミに侵入されて荒らされるということがあったので、周りを畔波で囲いました。
無事に元気で良い苗に育ちますように。
自家用野菜の畑はついつい後回しになりがち。
ようやくジャガイモを植えました。
去年収穫した芋で使い難い小さめの芋を種イモとして使っています。
自然栽培のジャガイモは収量は少ないのですが本当に美味しいのです。

雨の前に他にもいろいろ野菜の種蒔きをしたかったけれど間に合いませんでした。
本田の準備も進めたいし、このところの暖かさで草もあちこち伸びてきて刈らなきゃいけないし、この時期はやることいっぱいです。
いよいよ農繁期に突入ですね。