北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2020年3月5日木曜日

手作り醤油の仕込み

今年も手作り醤油プロジェクトが始動しました。
まずは小麦の焙煎からスタートです。
小麦は昨年の夏に収穫した自然栽培の南部小麦です。
薪の火で1斗(14㎏)の小麦を少しづつ炒ります。
ポカポカ陽気の中、小麦のパチパチとはぜる音と香ばしい香りがあたりに漂います。
日を改めて、醤油麹を仕込みます。
一年ぶりなので虎の巻を確認しつつ、手順や感覚を思い出しながらの作業です。
1昼夜浸漬した大豆1斗(13㎏)をセイロで蒸かします。 
大豆はもちろん昨年収穫したナカセンナリ。
家の中でロケットストーブで、外にもかまどをセットして同時に蒸かしました。
蒸かしあがった大豆に先日炒った小麦を粗挽きしたもの加えて、撹拌しながら人肌くらいまで冷まします。
そこへ種麹を振りかけて均一に混ざるようにさらによくよく撹拌します。
それを麹箱に盛り込んでムロに入れて保温します。
一緒に醤油を仕込んだ仲間がここまでの工程を動画にしてくれたのでよろしければご覧ください。

ここから、温度と湿度の管理をしながらの4日間のお子守が大変。
味噌の麹用に自作したムロ、サーモスタットとこたつヒーターと排気用の換気扇を使って温度管理できるように作ったのですが、大豆・小麦1斗づつの醤油麹には大きさが足りなかったようです。
途中で2~3回麹の発酵熱を下げるために撹拌して薄く広げる作業をします。
最盛期の発酵熱を下げるにはかなり薄くする必要があり、そうするとこのムロに入る箱では収まりきらなくなってしまい、急遽予備の箱を引っ張り出してきて広げることに。
増やした分の箱はムロに入りませんので、ムロの外で管理しなくてはならず温度管理がかなり難しくなってしまいました。
部屋全体をストーブを炊いて温めるものの、どうしても温度が足りずムロの外の箱の麹は温度は下がり気味。
下がった箱をムロの中に入れたり、ムロの中の上がった箱を外に出したりと、夜も何度か起きて面倒を見てあげなくてはなりません。
どうしてもゆっくり眠れず寝不足気味になってしまうのが辛いところ…。
と、苦労しましたが、4日目の午前中には全体が固まってきて緑色のきれいな花が咲き、なかなか良い感じで出来上がりました。
できるだけ手入れは最小限にとどめ、特に後半は手を入れずに温度管理だけで見守った方が出来が良いような気がしました。
出来上がった麹と塩と湧水をあわせてもろみに仕込みます。
これから手入れをしながら約一年間かけて熟成させます。
自家産の自然栽培の大豆と小麦で仕込んだ手作り醤油、出来上がりが楽しみです。

世の中はコロナ騒ぎでパニックのようになっているようです。
報道に接していると不安になったり、政府の対応の後手後手ぶりに怒れてきたりしてしまいがちです。
でも結局最後は一人一人の免疫力。
もちろん、リスクの高い高齢の方や持病のある方などは特別な支援が必要だと思います。
でも、基本的には私たち一人一人が自分の生活を見直し、免疫力を上げて前向きに乗り越えていくしかないのかなと思います。
自戒を込めて…。
そのためにも自然栽培のお米や、醤油や味噌などが大事になってくるはず。
そして寝不足も良くない…。
今日はゆっくり寝ま~す。

2020年2月1日土曜日

干し柿の販売始めました。

お待たせしました。
今年も干し柿の販売を始めました。
昨秋に収穫した渋柿を皮をむいて軒下に吊るしただけの昔ながらの自然なままの干し柿です。
上品で自然な甘み、今年も美味しく仕上がりました。
大自然の恵みを、ぜひご賞味いただければ幸いです。
一般に流通する干し柿に施されている硫黄燻蒸処理をしていないため、色が黒ずんでいますが、柿のタンニン由来の干し柿本来の色です。
昨秋は、大粒の蜂屋柿が不作だったため、小粒で種のない平種核無柿で作りました。
それに伴い価格も見直しさせていただきました。
ネットショップよりご購入いただけます。
yorokobutsuchi.cart.fc2.com
ご注文お待ち申し上げております。

2020年1月21日火曜日

うどん(乾麺)の販売始めました!

今年もうどん(乾麺)の販売を始めました。
昨年夏に収穫した自然栽培(無施肥無農薬)の南部小麦を製麺所に委託して乾麺に加工してもらいました。
製麺所は、全国の無農薬や自然栽培の小麦を専門に受け入れていて定評のある栃木の黒沢製麺所さんです。
全粒粉ではありませんが、ふすまもかなりの部分丁寧に挽き込んでいるので色は少し茶色っぽいのが特徴で、小麦の香り高い味わい深いうどんです。
是非ご賞味ください。
ネットショップよりご購入いただけます。
https://yorokobutsuchi.cart.fc2.com/ca3/39/p-r3-s/

うどんの原料の小麦の栽培について簡単に振り返ります。
一昨年の秋に種蒔き。
発芽後、この状態で冬を越します。
春になって気温が上昇してくると麦も上へ上へと伸び始めますが、昨年はこの時期にシカにかなり食べられてしまい大打撃。
シカにとってはまだ野の草も少なく食べるものがない時期なので格好のエサ場になってしまいました。
6月末頃に梅雨空と田んぼの除草の合間をぬって収穫です。
シカの食害と畑の地力不足もあり、丈も穂も短めで収穫量もかなり少なめでした。
この後、軒下に干して乾燥させたうえで脱穀機で脱穀。
今年は収穫量が少なかったので製麺所に出したのは昨年の半分しか出せず、今後の課題となりました。
でも加工したうどんの味はピカイチ、数に限りはありますが、多くの方にご賞味いただければ幸いです。




2020年1月6日月曜日

明けましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
信州の山里は穏やかなお正月を迎えております。
田んぼはすっかり雪と氷に閉ざされて春を待っています。
怒涛の年末の忙しさを乗り切り、お正月は愛知県知多半島の実家でゆっくりと過ごしました。
息子や弟家族も集まって賑やかに、おせちとお屠蘇とお雑煮をいただき、
地元の神社に初詣に行ったり、
久し振りに海にも行きました。
普段山の中で暮らしているので、海の広々とした開放感と海風の香りが新鮮です。
今年は愛知県でも例年に増して暖かなお正月で、余りの暖かさにすっかり体も緩んでしまいました。
これから体を寒冷地の信州仕様に戻していかなくては…。

よろこぶつち農園では、今年も自然の理に真摯に向き合い、自然と調和した美味しくて安全な自然栽培の農産物を少しでも多くの方にお届けできるよう精進していく所存です。
今年もお付き合いいただけましたら幸いです。
新しい年が災害がなく穏やかで実りの多き年でありますように。
また、正月早々きな臭いニュースが駆け巡りました。
世界が平和であることを祈らずにはいられません。

2019年12月31日火曜日

仕事納め、今年も一年間ありがとうございました。

12月後半は、餅つきと大豆の選別と発送作業に追われててんてこ舞いでした。
皆様からたくさんのお餅と大豆のご注文をいただきありがとうございました!
対応が至らない点があったかもしれませんが、どうかご容赦ください。
お餅は、ロケットストーブに羽釜とセイロを載せて薪の火の力でもち米を蒸かします。
特に玄米餅の場合は餅つき機で蒸かすよりセイロで蒸かしたほうが良く火が入る気がします。
つくのは餅つき機2台体制でついています。
本来であれば、杵と臼でついたお餅をお届けしたいところですが、物理的にやはり難しく機械の力に頼っています…。
ついたお餅は寒い部屋で一晩置いて翌日カットパッキングします。
年末は切り餅だけでなく、のし餅でのご注文もたくさんいただきました。
昨日、最後の発送作業を終えて無事に仕事納めでした。
今日大晦日になってやっと松飾を飾ったり、鏡餅を作ったりとお正月の準備です。

今年も自然の恵みと多くの人に支えられて無事に一年を終えることが出来ました。
関わって下さった全ての方に感謝申し上げます。
ありがとうございました。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。

2019年12月13日金曜日

お餅と大豆の販売を始めました!

今年もお餅と大豆の販売を始めました!
自然栽培(無施肥無農薬)のお餅と大豆の味わいを是非ご賞味ください。
ネットショップよりご注文いただけます。

お餅は信州に昔から伝わる美味しいと評判の在来種「白毛モチ」。
今年も玄米と白米をそれぞれ切り餅とのし餅の2種類づつ用意しております。
切り餅は1パック6切れ入りで、脱酸素剤入りなので1か月ほど日持ちします。
のし餅はあまり日持ちはしませんが、パッキングの手間がかからない分お安く提供します。
お正月用のお餅にいかがでしょうか?

大豆は煮豆はもちろん味噌の材料用などに毎年大変好評いただいております。
手作業で順次選別しておりますのでお届けまでお時間をいただくこともございます。
納期のご希望などございましたらあわせてお知らせ下さい。

皆様のご注文お待ち致しております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

田んぼのワラの片付け、大豆の選別

12月に入って真冬のような寒さがやって来ました。
連日のように朝は霜が降り氷点下の冷え込み、うっすらとですが雪も積もりました。
雪はすぐに融けましたが、この寒さに震えながら田んぼの片付け仕事をしておりました。
寒いのでどうしても朝のスタートが遅くなってしまいます。
脱穀の後そのままになっていたワラを集めて田んぼの外に持ち出します。
田んぼの脇に積んだり、そういう場所がない田んぼは少し離れた場所まで運んでまとめて積んでおきます。
同時に去年積んで1年経って朽ちかけたワラを田んぼに戻します。
その年の新しいワラをいきなり戻すと、土の中で分解し切れなくて田植え後の苗の生育に悪影響が出ることが多いことから、最近はこのように1年寝かせたワラを戻すようにしています。
田んぼに戻すのはこのワラのみ。
軽トラでこの朽ちかけたワラを満載積んだら田んぼの中でスタックして動けなくなってしまうトラブル発生…。
トラクターで引っ張って事なきを得ましたが、この朽ちかけたワラ、かなり重いです。
このワラの山をさらに薄く広げる作業を経て、トラクターで起こす所まで本当はもっと早い時期にやっておきたかったのですが…。
10枚の田んぼをここまで片付けるのにかなり時間がかかってしまいました。
もう時期的に遅いので続きは春になりそうです。
先日脱穀した大豆を近所の方の選別機を使わせていただいて選別作業をしました。
この機械、かなりの優れもので、大ざっぱではありますが、くず豆やごみを取り除いて、大中小と大きさ別に分けてくれます。
ただし、あくまで大ざっぱになので、やはり仕上げに人の目で見て手作業での選別作業が必要になりますが…。
お盆に広げて地道にチェックしていくのですが、今年は虫食いは比較的少ないものの紫斑病(豆に紫色の色が付く病気)の豆が多くて手間がかかりそうです。
紫斑病は食べても全く問題ないのですが、お客様に販売するには見た目が良くないためできるだけ取り除きます。
無農薬ならではの手間ですね。
お届けした大豆の中に少し薄い紫がかった豆が混じるかも知れませんがどうかご了承ください。