北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2018年9月13日木曜日

イノシシ侵入!


油断していました。
田んぼにイノシシに入られてしまいました。
田んぼの周りは全部電気柵で囲ってあるのですが、油断して電柵周りの草が伸びて漏電して電圧が下がっていたところに入られてしまいました。
写真のように稲を踏み倒してお米を食い散らかしています。
足跡が小さいので子供のイノシシでしょうか。
気づかない間に何度か入られていたようで、あちこち倒されています。
被害は今のところそれほどひどくはないのですが、無残に倒された稲を見ると本当に悲しくなってしまいます。
あわてて電柵周りの草を刈り、入られた部分の電柵を補強しました。
そして、近所の猟友会の方にお願いして電柵の外側の侵入したと思われる部分にわなを仕掛けてもらいました。
なんとかこれ以上被害が広がらないように祈るばかりです。
稲刈りに向けて、田んぼが乾きやすいように「よけ」掘りも始めました。
スコップで「よけ」にたまった泥をあげていくのですが、これがけっこうきつい肉体労働です。
何しろ田んぼは10枚あるので果てしない…。
今年の秋は雨が多いのでやるしかない、と自分に言い聞かせてがんばっていますが、それにしてもあの大干ばつが嘘だったかのようなこの秋の長雨、はたして稲刈りまでに田んぼは乾いてくれるのか…?
写真では分かり難いですが、黄金色の稲穂のうえを赤とんぼがたくさん飛び、すっかり秋の風景です。

2018年9月8日土曜日

台風が過ぎて

先日の台風21号は、当地でもかなりの風が吹きました。
あちらこちらで木が倒れたり枝が折れたり停電したり。
稲は田んぼによってばらつきはあるものの、おおむね少しなびいたくらいで済みました。
でも、同じ田んぼでも場所によっては写真のように完全に倒れてしまったところもあります。
一般的には養分過多が原因で倒れるということが良くありますが、今回はそれが原因ではないようです。
同じ田んぼの中でもどちらかというと深くて常に深水管理になってしまったような部分が倒れる傾向が強いような印象です。
逆に全然なびきもせずすくっと立っている田んぼもあります。
初期生育が良く除草を早めに切り上げて、7月に軽くでも中干しをすることが出来た田んぼは根をしっかり張ることが出来たのか、なびきもせずしっかりと立っています。
倒伏防止のためにも、田んぼはなるべく平らにして、稲が初期から元気で、草がおとなしい田んぼを作り、7月に軽く中干しすることが出来るような栽培管理を目指したいと思います。

天気は台風一過も束の間、秋の長雨に突入してしまったようです。
天気予報でもしばらく雨続きの予報です。
9月の末くらいから稲刈りを始める予定なのですが、この調子だと田んぼが乾かず、ぬかるんで稲刈りがとても大変になりそうな嫌な予感が…。
あわてて落水(田んぼの水を抜く)作業を始めました。
早く天気が回復して稲刈りまで秋晴れベースでいってほしいなと願うばかりです。

それにしても、今年の日本は豪雨、干ばつ、台風、地震、と災害が立て続けです。
被害に遭われた方には心からお見舞いを申し上げます。
これらの災害は自然が何かしらバランスをとろうとして引き起こされているような気がしてなりません。
今必要なことは、近隣国との対立や不安を煽り戦争の準備をしたり憲法を変えたりすることではなく、自然と調和した生き方、社会の在り方へと少しづつでもシフトしていくことではないかと思います。
先日の台風の時は我が家もまる24時間停電しました。
夜暗いのはランタンでしのげるし、ご飯はガスで料理できるし、お風呂は薪だし、何とかなるのですが、困ったのは冷蔵庫(冷凍庫)が動かないこと。
冷凍庫には頂いたり、自ら捌いたりした貴重なシカやイノシシの肉が沢山入っていて、ダメになってしまわないかと不安に。
お客様とのやり取りや情報収集・娯楽にインターネットが使えないのも不便です。
スマホでもできますが、バッテリーがすぐなくなっていきます。
お米の注文をいただいた時に籾摺り機や選別機を使えないのもつらい。
随分と電気に依存しているなあと改めて実感しました。
停電時は自家発電機でしのぐというのもありですが、もっと進んで外部電源に頼らない、太陽光や小水力などで電気の自立をするオフグリッドという方向はやはり魅力的で、いつかは実現させたいものです。

2018年8月24日金曜日

猛暑復活、でも冬支度

立秋からお盆にかけて秋を感じるくらい涼しくなったのですが、その後再び猛暑が戻って来ました。
日中はうだるような暑さです。
今日は台風20号の名残か雲が多く、吹き返しの風が強くて比較的過ごしやすかったです。
田んぼのササニシキは穂が出揃い、こうべを垂れてきました。
水管理は常に湛水状態ではなく、徐々に水が引いた状態と湛水状態を繰り返す間断灌水にしています。
大干ばつで一時はどうなるかと思った大豆畑も、必死で灌水したのとその後の雨のお蔭でぐいぐい追い付いてきました。
後から補植した部分と、灌水できなかった畑ははやはり厳しいですが…。
草も勢いよく伸びてきたので管理機でもう一度中耕除草しました。
でも作業のタイミングが遅く、草が伸びすぎていて株間の草は残ってしまいます。
最後は手で除草するしかなさそうです…。
大豆の花が花盛りです。
青色のかわいい花が咲きます。
無事に受粉してしっかりと実って下さいよ~。
遅まきながら冬に向けて薪作りもしています。
冬までにしっかり乾いていなくてはならないので、本来なら春くらいまでにやっておきたい作業ですが、春から初夏は農作業が忙しくてできませんでした。
今ごろになって、暑い中汗かきながらやっています…。
原木は家の裏山で倒したものや、近所で倒した木をいただいてきたものです。
ナラ、クルミ、クリ、ケヤキなど。
斧での薪割りは、普段とは違う体の使い方をするのでとても良い運動になりますが、大きな節のあるものは斧ではなかなか割れず、友人宅の薪割り機を借りることも。
どんな節だらけの木でもバリバリ割ってしまう薪割り機、欲しくなってしまいます…。
薪小屋に薪が積み上がった光景は本当に豊かな気持ちになります。
でもまだ信州の長く厳しい冬を越すには足りません。
もう一息頑張らないと、です。




2018年8月12日日曜日

大干ばつと雨乞いの効果

7月上旬から1か月間雨らしい雨が全く降らず、畑がカラカラ状態でした。
梅雨明けが異常に早かったうえに、梅雨明け後も夕立すら全く降りません。
7月の末から2回接近した台風は雨を期待していたのに、ほぼ空振りでどこかへ行ってしまうし…。
畑の大豆たちは葉っぱを裏返して干ばつに耐えている状態。
ハトに喰われて後から補植した苗は息も絶え絶え。
生育もかなり遅れていて、例年だとこの時期はもっと大きく茂っている時期です。
いつもは元気な草たちもぐったりして苦しそう。
この畑は水の便が悪く、畑に水を引き込むこともできません。
ついにしびれをきらして、地元の方からポンプを借りてきて畑の下を流れる犀川から水を揚げて灌水をしました。

川から畑まで高低差6mくらいでしょうか、なんとか水が揚がってホースから勢いよく水が噴き出しました。
大豆の土寄せした畝間に順番に水を流し込みました。
大豆たちも喜んでいるようです。
しかし今から生育の遅れを取り戻すのは難しく、かなりの収量減は覚悟しなくてはならないと思われます。
もっと早い時期に灌水するべきでした。
この畑は何とかなりましたが、さらに一段上にある大豆畑まではこのポンプの力では水が揚がりません。
さてどうしたものか…。
最後は神頼み、地元や隣町の先輩方と、地元の神社にある山からの湧水がわく池「お種池」で雨乞いをしてきました。
昔からの言い伝えにのっとり、池の中にある祠にお酒・お米・塩をお供えし、冷水に耐えながら祠の周りを3周回ります。
水を濁らせるのが大事だとか。
回りながら、水のあまりの冷たさに思わず絶叫してしまいました。
その甲斐あって、なんとその日の夜に本当に久しぶりの雨らしい雨が降りました!
それまでの干ばつで土があまりにも乾いていたのでその雨だけでは足りない感じでしたが、翌日は雲の多い天気で暑さもやわらぎ、今日も本降りの夕立が降ったりと、お種池の雨乞い、効果ありました(笑)。
私の今までの経験では、灌水をすると雨が降るというジンクスがあるので、灌水したことも雨乞いの効果があったのではと思います。
これで何とか畑は息を吹き返しそうです。
田んぼではササニシキの出穂の最盛期です。
同時に花盛りです。
朝日を浴びる田んぼが本当に美しいです。

立秋を境に空気が入れ替わったようです。
日中は晴れると暑いですが、朝晩はかなり涼しく、吹く風もどこか爽やかでセミの鳴き声もツクツクホウシへ。
季節はゆっくりとでも確実に夏から秋へと移り変わりつつあるようです。




2018年8月6日月曜日

ササニシキの穂が出始めました。

ササニシキが穂を出し始めました!
今年は例年よりも暑いのですが、出穂はほぼ例年通りの時期となりました。
穂が出ると順次花も咲き始めます。
この時期は稲が水を一番欲しがるとされているので、水を切らさないように水管理に気をつけます。
昔からこの時期に入れる水は「花水」「穂水」と言われ重要視されてきたそうです。
このところ、稲が水を吸う量が多いのか、連日の日照りで蒸発量が多いのか、田んぼの水がわりと早くなくなります。
当地は山の湧水が豊富なので、これだけの日照りが続いても水に困ることがないのが本当にありがたいです。
一方、大豆畑はカラカラです。
先週の台風12号の雨はあまり大したことなく、焼け石に水。
夕立も全く降りません。
ハトに喰われて補植した大豆の苗もかろうじて生きている状態です。
草たちもしおれ気味で苦しそう。
この畑は水の便が悪いところで畑に水を引き込むこともできず…。
かと言って軽トラで水を運んで灌水するのも畑が広いので大変だし…。
次の台風13号は心配な半面、まとまった雨に期待します。
暑さを避けて朝と夕方を中心に進めていた田畑の土手草刈り、助っ人の力も借りてようやくひと段落つきました。
中山間地はとにかく土手が広くて草刈りが大変。
忙しさにかまけて草ぼうぼうにしてしまうとさらに刈るのが大変になります。
草を食べてくれるというヤギを飼いたいなと思いつつ、お世話ができるか不安でなかなか実現しません。



2018年7月25日水曜日

田んぼの除草終了、大豆の補植。

毎日厳しい暑さが続いていますね。
ここ信州の山里も連日最高気温が34~35℃くらいまで気温が上がる暑さです。
農作業は暑い時間帯を避けて午前中と、夕方4時半くらいから日暮れまで、それでも汗びっしょりになります。。
午後の一番暑い時間帯は何もできず、ぐったりとお昼寝タイム。
でも、この暑さがお米にとっては良かったようです。
田植え後、草の勢いばかり強くて稲がなかなか成長しなかったこの田んぼ、このままでは収量半減かなと半ばあきらめかけていたのですが、この暑さでぐいぐい追い付いてきました。
もちろん、その間除草し続けた甲斐もありました。
田植え後6月上旬から除草を始めてつい先日除草作業は終了としました。
まだ気になる所はありますが、そろそろ稲が幼穂形成期、田んぼに入って稲の根を切らない方が良いとされているので、あとは稲にお任せです。

これは7月中旬の写真ですが、除草機を3回から4回かけても草の勢いの強い田んぼはこのように株周りに草が残ってしまいました。
この残ってしまった草はひたすら手で取るか、このような道具(水田熊手)で取るか。
草が大きくなってしまうと、取った草はそのまま浮かせておいてもやがて根を伸ばして復活してしまうため、田んぼの外に出してやらないといけないのがまた余計に手間がかかります。
7反の田んぼのうち約半分の田んぼがこのように機械除草だけでは草が抑えきれなくて、手作業での除草を余儀なくされました。
来年は何とかこの手作業の除草が少なくて済むようにしたい…。
残り半分の田んぼは機械除草だけでなんとか草が抑えられたのですが、秘訣は草がおとなしく、稲が初期から元気な田んぼ。
これを全部の田んぼで実現したいものです。
手作業での除草は辛いのですが、このような綺麗な花にも出会えます。
オモダカという稲の生育にとっては嬉しくない草なのですが、何とも可憐な花です。
可憐ですがやっぱりしっかりと抜きます(笑)。
除草作業が終わるとあとは水管理をしながら出穂を待ちます。

田んぼの除草がひと段落したので、久しぶりに大豆畑へ。
管理機を使って土寄せと除草をしました。
今年は畑によってですが、発芽したばかりの芽をハトに食べられまくり欠株だらけ。
大豆がまばらにしかない畑もあります。
毎年作付している畑はハトに覚えられてしまったかな?
キラキラ防鳥テープを張ったのに全然効果ありませんでした…(涙)。
慌ててセルポットに蒔き直した苗を補植しています。
苗の成長が早くてあっという間にヒョロヒョロに徒長してしまいました。
雨が全然降らなくて畑の土がカラカラなため、ポリタンに水を入れて運んでジョロで灌水しながら植えています。
でも土があまりにもカラカラなため焼け石に水状態で、うまく付いてくれるか心配。
本当にハトが恨めしくなります。
欠株が多すぎて用意した苗ではとても足りないし…。
週末には台風が接近・上陸するという予報ですが、雨が降るのは嬉しい反面、これまた心配ですね。



2018年7月6日金曜日

大豆の種まきと田んぼの除草と。

関東甲信地方は6月末に早々と梅雨明け宣言が出てしまい、本当にびっくり。
その後はしばらく真夏の暑さが続いていましたが、昨日から梅雨が戻って来たような長雨です。
しかもかなりの大雨で、西日本は大変な状況になっているようで心配です。
気候変動の影響か、今までの定型的の気象パターンが完全に崩れてしまい、農業をするにも難しい時代になっているような気がします。
さて、この雨の前に何とか大豆の種まきを終えることが出来ました。
小麦を収穫した畑を大急ぎでトラクターで耕してできるだけきれいに均し、
手押しの播種機「ごんべえ」君を押して大豆の種を蒔いていきます。
炎天下、播種機を押して歩くだけで汗が吹き出します。
小麦を植えていた畑以外も含めて目標の2反歩、何とか蒔き終わりました。
最後に鳥除けにキラキラテープ(正式名称は分りません)を張り巡らせました。
ハトが、播いた直後の豆をほじって食べたり、発芽したばかりの芽を食べるので、とても手間がかかるのですがやらざるを得ない作業です…。
でも、キラキラテープとそれを張るためのピンがたりなくなってしまい、全部の畑には張ることが出来ず、そのままになってしまった畑も…。
ホームセンターに買いに行って後日張るかな、それとも試しにこのままにしてみるかな。
ハトさん、食べなに来ないでね~。
それにしても、麦大豆連続栽培は時期が遅くなってしまうのが難点です。

田んぼの除草は4巡目に入りました。
こちらは除草がうまくいってほとんど草が生えていない田んぼです。
全部の田んぼがこうなってくれると嬉しいのですが…。
こちらは除草に失敗して株間に草がかなり残ってしまいモリモリ成長中。
除草機を既に3回かけているのにこの状態です。

こうなってしまうと、もう除草機のスクリューの調整を目いっぱいきつめに設定しても取り切れません。
あまりきつくしすぎると稲の苗が抜けてしまうし、難しいところです。
同じような手順や日程、そして機械の設定も同じで作業しているのですが、この違いは何なのでしょうか?
除草がうまくいった田んぼは、基本的に草が比較的おとなしく稲の生育が初期から元気な印象でした。
上手くいかなかった田んぼは、逆に草が生育旺盛で稲の生育がなかなか進まずゆっくりな印象。
やっぱり、出た草を取るだけではなく、草がおとなしくて稲が元気に育つ田んぼを田植え前に作ってあげることが自然栽培の稲作の要だなと改めて実感しました。
その運命を分けた原因は何だったのか、まだはっきりとした確証はないのですが、しっかり検証して来年につなげたいです。
とりあえず除草に失敗してしまった田んぼはがんばって手で草を取るしかないのかな。
トホホ…。