北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2020年7月26日日曜日

天気も気持ちも雨続きです。


またまた雨続きの天気です。
アルプスもしばらく顔を見せてくれません…。
7月中旬には田んぼの除草を終え、その後に畦や周辺の草刈りも一通り終えて田んぼ仕事も一段落、ホッと一息ついているところですが、気持ちがいまいち晴れません。
気持ちが晴れないのは雨のせいだけではありません。
一部の田んぼで稲の生育があまり良くないのです。
写真は特にひどい部分ですが、草はまあまあ抑えられているのに生育が止まって全体に葉色が薄くなり、せっかく分茎した茎が黄色く枯れています。
原因は、7月上旬になって最後(3回目)の機械除草をしたことにありそうです。
既に稲がある程度大きくなって根っこをかなり張っていたところに、株際に残った草を取りたいがために除草機の設定をかなりきつめにして除草したため、稲の根っこを傷めてしまったためと思われます。
除草作業の後、ぴたりと成長が止まり、徐々に縮んでいくように元気がなくなっていきました。
草は抑えられたものの、稲まで抑えてしまうという正に本末転倒なことをしてしまいました(涙)…。
私の好きなハンバートハンバートの「ホンマツテントウ虫」という曲を思い出してしまいました(笑)。

稲が大きくなってからの中耕除草作業と根を切るリスクについて認識が甘かったと言わざるをえません。
その後水を落として間断灌水(軽い中干し)の水管理に切り替えて根の回復を期待しているのですが、今のところあまり回復して来ず…。
収量のダウンは避けられそうになさそうです。
来年は早め早めの除草作業で6月中には機械除草を終えるようにするぞ、と決心したものの後の祭りです。
順調に生育している田んぼもあります。
こちらの田んぼは機械除草2回のみ、手取り除草なしで草は残っていますが稲が草に負けることなく元気です。
全ての田んぼでこれが再現できれば楽なのですが、田んぼの条件が違うのか、同じように管理していても同じようにはいかないのが自然栽培の田んぼの奥が深いところです。
こちらの田んぼはさらに生育順調です。
地元の方が作っていた田んぼをもう作れなくなったからと新しく借りた後、2年間畑にして麦や大豆を栽培していたのですが、麦や大豆には水はけが悪くて苦労したので今年から田んぼにした所。
機械除草一回のみでほぼ放置状態ですが、勝手に育ってくれています。
田畑転換という方法もあるようなので、草が多くて苦労している田んぼは畑にして麦や大豆を数年栽培してから田んぼに戻すという選択肢もありかもしれません。
好調な田んぼの収量が不調な田んぼの収量ダウンを補ってくれて、秋には全体でなんとか例年並みの収穫量を確保できると良いのですが…。
さて、しばらく前になってしまいましたが、7月中旬の雨の降る中、田んぼに地元の小学校の子供たちが生き物観察に来てくれました。
講師の先生がタモで泥をすくってみると、いるいる。
イモリ、ドジョウ、トウキョウダルマガエルのオタマジャクシ、コオイムシ、ミズカマキリ、ハシリ蜘蛛、一見ゲンゴロウに似ているガムシ、などなど生き物たちがいっぱい。
私も知らなかった生き物もいて楽しくなってしまいました。
講師の先生が、はやり無農薬歴の長い田んぼほど生き物の多様性が豊かだとおっしゃっていました。
このたくさんの生き物たちと一緒にお米が育っている、この生き物たちのお蔭でお米が健やかに育つ、と思うと本当に嬉しくなります。
田舎は田んぼがあるのは当たり前だけど、無農薬の田んぼは稀な存在、子供たちも何かを感じてくれたら嬉しいなと思いました。
これもまただいぶ時をさかのぼりますが、7月上旬、わずかな晴れ間をついて晩生のスペルト小麦の収穫をしました。
スペルト小麦は品種改良される前の原種に近い小麦で、香りの高い味わい深い小麦です。
栽培面積が2~3畝ほどと少ないので刈った麦は家に持ち帰って雨が当らないように軒下と空いた薪小屋に掛けて一安心です。
とりあえず梅雨明けまでこの状態でしのぎ、梅雨が明けたら脱穀する予定です。
日本では麦の収穫時期と梅雨が重なり、収穫期に長雨に当るとカビや穂発芽のリスクがあるので麦の栽培は本当に気を揉みます。
特に今年は7月に入ってから梅雨の晴れ間がほとんどない長雨で、大面積やっている麦農家さんは本当に大変だと思います。
予報では来週後半にようやく梅雨明けかもということ、ギラギラの太陽が待ち遠しいです。






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