北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2019年6月15日土曜日

田んぼの除草の日々とホウネンエビ

梅雨の晴れ間の朝、田植えを終えた田んぼの水面に映る北アルプスが美しいです。
田植えから10日~ほど経ち、苗たちも葉色を濃くして上へと伸び始めています。
苗の足元では草たちも元気に芽を出して成長を始めています。
田植えとその後の補植作業を終えてホッとする間もなく、田んぼの除草作業の毎日です。
何だかジブリの映画に出てきそうなフォルムの除草機で除草しています。
苗の両脇をスクリューが回って泥をかき上げながら除草してきます。
株間の草も小さいうちならかき上げた泥を上からかぶせることで除草できるというありがたい除草機ですが、草が大きくなってしまうと株間の草は残ってしまいます。
草が小さいうちにかけるのがポイント。
上手に除草するにはスクリューの寄せ具合いとか深さなど調整が難しい。
きつくしすぎると苗が泥に埋もれてしまったり抜けてしまったり…。
そして、スピードを上げると取り残しが増えるのでゆっくり作業するため、あまり効率は良くなくて、1日2反くらいのペース。
除草するだけでなく、田んぼを撹拌することで空気を供給することも期待しています。
除草はとにかく草が小さいうちが勝負、早め早めに除草機をかけて今年こそは手取り除草しなくて済むようにしたい、とスタートしたのですが…。
なんと、2日目に除草機のハンドル部が壊れるというハプニングがあり、2日ほど作業が遅れてしまいました。
写真は除草機をかけた後たくさん浮いてきた草たちですが、これは少しタイミングが遅れて草が少し大きくなってしまった田んぼです。
水が濁っていてすぐには分からないのですが、株間は取り切れずに残っていると思われます。
今年もやっぱり手取り除草をするはめになるのかなあ?
今後、7~10日ごとに除草機を入れて7月中旬まで除草三昧です。
除草機を止めると、たくさんの生き物たちがいるのが分かります。
オタマジャクシ、アメンボ、コオイムシ、イトミミズなど。
写真の緑色の生き物はホウネンエビ。
小さな目と、緑色のヒレを動かして泳ぐ姿が本当にかわいくて癒されます。
見た目がかわいいだけでなく、ホウネンエビがよく発生する年は豊作になると昔から言われているようです。
今年はこのホウネンエビが本当にたくさんいるのでもしかしたら期待できるかも。





2019年6月6日木曜日

田植え終わりました!

6/2から始めた田植え、昨日終えることが出来ました。
苗たちも狭い苗代から広い田んぼに放たれて気持ち良さそうです。
あとは稲自身の力で伸び伸びと育ってくれー、と念を送ります。
自分はそのお手伝いをするだけです。
でも今年の田植えは大問題が発生。
田植え機が苗をうまく植えられなくて欠株がとても多いのです。
途中で農機具屋さんに来てもらって見てもらったのですが、どうやら機械のせいだけではなさそうです。

この田植え機はポット用の田植え機で、苗箱の中で一株一株のポットに分かれて入っている苗を植えていくのですが、機械の構造上、今年の苗の根っこ(土)の部分が通常よりも小さい上に崩れやすいためにうまく植えられないということが判明。
種蒔きの時に、床土が湿り過ぎていたために苗箱のポットの穴に土がうまく入らずにポット内の床土の量が少なくなってしまったということがありましたが、
https://yorokobutsuchi.blogspot.com/2019/05/blog-post.html
それが原因で苗の土の部分が小さくなってしまい後々になって大問題を引き起こすことになってしまいました。
それプラス土に混ぜた籾殻燻炭の量が多すぎたことが土の部分が崩れやすくなってしまっている原因ではないかと思われます。

過去には逆に土が多すぎてポットからあふれた土の部分で苗同士が根渡り(ポットの穴をまたがって根っこ同士がつながってしまうこと)を起こしてやはり機械でうまく植えられないという失敗がありました。
手植えで植えるには全く問題ないのですが、機械に合わせてうまく苗を育てるというのもなかなか難しいものです。

それから、この田植え機はヤフオクで安く買った古い機械で、古い型式ということもあって、田植え機の底についているフロートで田面を感知して油圧で植え付け部を上下させる装置の感度が鈍いようです。
そのため、全体的に深植え気味になってしまい、特に田面が柔らかめの部分では深く植えすぎてしまって苗が泥の中に埋まってしまうという事態も発生。
農機具屋さんによるとその部分は調整しようがないようで、新しい型式の田植え機の購入を勧められてしまいました。
う~ん、確かに新しい田植え機が欲しくなってしまいますが、またまたお金がかかってしまいます…。
どなたか出資していただけませんか?(笑)
深植えになってしまった部分の苗の今後の生育も気になります。
今年の田植えは課題の多い田植えとなりました。
という訳で、田植えが終わってホッとする間もなく、大量の欠株の植え直し作業に追われております。
因果応報、蒔いた種は刈り取らねばとやっていますが、腰が痛くなりそう…。
でもこの手作業での補植作業は田んぼの生き物たちにもたくさん出会えるし、意外と気持ち良かったりします。
草たちも早くもぽつぽつと出始めています。
補植作業を終えたら早めに除草作業を始めなくてはです。

2019年6月1日土曜日

田植えの準備

余りの忙しさでブログの更新がしばらく空いてしまいました。
水が少ない中、荒代かきを何とか終わらせて、今度は畦の草刈です。
いよいよ本格的な草刈りシーズン到来ですが、山間地の当地はとにかく土手が広い!
あまり伸びすぎると大変になるので田植え前に一通りやってしまいたい、と刈り始めましたが、去年から導入した新しい畦草刈り機が調子悪くなってしまいました。
キャブレターを分解・掃除してダイヤフラムを交換したら見事に復活してくれました。
キャブレター分解掃除って本当に細かい作業です。
ついでにミッションオイルも交換。
機械のことは全然得意ではないのですが、手をかけて調子良くなってくれると嬉しいものです。
YouTubeで見つけた、土手の下方は土手の上に立ったままロープで引っ張りながら刈る方法、とても楽で良いです。
でも、端まで行ってターンする時にいちいち機械の所まで下りて行って機械をセットし直すのが手間ですが…。
荒代かきして水を張っている田んぼに草が生えてたので、再び代かき。
このようにまだ小さな草がたくさん浮いてきました。
これで田植え後の除草が少し楽になるはず。
荒代かきの後、草の様子を見ながら田植えまでに2回代かき出来た田んぼと時間が足りなくて植える直前に1回しかできなかった田んぼと両方ありますが、その後のどのような違いが出てくるのか様子を見てみたいと思います。
苗もそこそこ良い苗になってくれました。
ただ、一番右側の畝に苗いもちが出て始めているのが気がかりですが、狭い苗代に密植されていることも原因だと思われるので、広い田んぼに植えてあげれば治癒してくれると信じて植えるしかありません…。
がんばれ、稲たち。



2019年5月13日月曜日

代かき開始!でも水不足…。

今年の春は寒の戻りが多くてなかなか天候が安定しない日が続き、つい先週にも霜が降りました。
その後は一転していきなり夏が来たかのような暑さが続いています。
ササニシキはその後無事に発芽しまして、この暑さのお蔭もあって今のところ順調に育っています。
現在平均で2葉~2.5葉くらいでしょうか。
6月初旬の田植えまで、このまま順調に育ってくれますように。
このように不織布の保温資材をかけているので先週の霜が降りた時も大丈夫でした。
今年から手間の低減のためトンネル掛けではなくべた掛けにしてみましたが、今のところ問題ないようです。
連休明けから田んぼに水を入れて代かきを始めています。
このところ雨が少なかったこともあって田んぼはよく乾いていて、乾土効果がしっかり得られたのは良いのですが、今年は冬に雪が少なかった影響か山の湧水の量が少なく、田んぼに水を貯めるのにかなり苦労しています。
今年から導入した自動水平機能付きのトラクターと代かき用のドライブハローのお蔭で、作業は効率良く、しかもかなり平らに仕上げることが出来るようになりました。
ありがたいことです。
一度代かきした後、水面から出ている高い部分の泥をドライブハローの刃を回さずに引っ張って低い方へと移動させてできるだけ田んぼ全体を平らにしたうえで、もう一度代かき。
水が入ってさっそくカエルが嬉しそうに鳴きはじめました。
昼間は夏のような暑さですが、夕方にトラクターから眺める北アルプスに沈む夕陽がなんとも言えずに美しいです。

全部で10枚ある田んぼの代かき作業、一気に作業を進めたいところですが、湧水の量が少ないので、なかなか重いように進みません…。
地元の方々もちょうど代かきシーズンで皆さん水が欲しい時期、水が足りません。
(昔は熾烈な水争いもあったそうです…。)
田植え後の稲の生育や草対策のことを考えると、田植えまでに最低でも20日間湛水状態を確保したかったのですが…、なかなか思うようにはいきませんね。
来年からはもっと早い時期から入水・代かき作業を始めようと心に誓うのでした。
明日から天気が崩れるようなので雨に期待したいところです。







2019年5月1日水曜日

お米の種蒔き

先日、お米の種蒔きを終えました。
1週間ほど水に漬けた種籾を水から引き上げて、お風呂を使って少し温度(25℃~28℃くらい)をかけてあげると、プチっとかわいい芽がはじけてきました。
お米が生きていることを実感する瞬間です。
この種籾をざっと乾かしてから播種機でポットの苗箱に蒔いていきます。
土は近所の山土とあらかじめ作っておいた籾殻燻炭を混ぜたもの。
去年から導入した自動の播種機のお蔭で作業ははかどります。
でも今年は籾殻燻炭を作る際の最後、消す時に水をかけすぎてしまったことが原因で床土が湿りすぎてしまい、苗箱のポット穴に床土がしっかり入らないというトラブル発生。
ポット穴の床土が全体に少なめになってしまいましたが、結果にどう影響するのかな…。
毎年やっていても、思わぬところで失敗します…。
ササニシキ、白毛モチ合わせて約250枚、蒔き終わりました。
日を改めて、苗箱を苗代に並べる「床伏せ」の作業。
この日は4月末だというのに朝はよく冷えて氷点下、バケツの水が凍っていました!
この春は本当に不安定な天候です。
軽トラに積みながらよく水をかけて、
この日は強力な助っ人の力を借りまして無事に苗代に並べ終えました。
ありがとうございました!
水を含んで重くなった苗箱を持って、足場の悪い田んぼの中を歩かなくてはならないこの作業はかなりの重労働です…。
最後に保温資材をかけて作業終了です~。
無事に芽が出て、健やかな苗に育ちますように。



2019年4月21日日曜日

田んぼ仕事が始まりました。

4月の前半は雪が降ったりと冬のように寒い日が多く、本当に春が来るのか不安になってしまいましたが、春はちゃんと来てくれました。
急に暖かくなって、桜もほぼ満開になりました。
農作業も急に忙しくなってきました。
まずは種籾の塩水選と温湯消毒と浸漬。
年に一度しかしないので段取りを忘れてしまいおっかなびっくり。
ちゃんと芽を出してくれるかな?
水を替えながら約1週間水に漬けておきます。
秋のうちにやり切れなくて残っていた田んぼの藁を片付けて、
トラクターで荒起こしをしました。
本当は4月の初旬にやりたかった作業なのですが、雪がたびたび降って田んぼが乾かず延び延びになっていました。
面積が増えてきて今までの17馬力のトラクターでは作業が追い付かなくなってきたこともあり、この春トラクターをがんばって一回り大きなもの(もちろん中古です)に買い替えました。
24馬力とパワーもあって仕事も速く頼りがいのある相棒になりそうです。
中古とは言えかなり高い買い物でしたので大事に使いたいと思います。
荒起こしはこのようにごろごろと粗く起こしてできるだけ田んぼが良く乾くようなイメージで作業をします。
続いて苗代にする小さな田んぼを代かきをして、
できるだけ水平になるように置き床を作りました。
今週にはお米の種蒔きをして、この置き床に種を蒔いた苗箱を並べる予定です。
いよいよ田んぼのシーズンが始まりました。



2019年4月2日火曜日

春は足踏み、味噌作りのシーズン


このところ春が足踏みしているようです。
冬のように寒い日が多く、雪が降ってうっすらとではありますが積もることも度々です。
本来この時期は「三寒四温」という言葉があるように、寒い日と暖かい日を繰り返しながら徐々に暖かくなっていく頃なのですが、暖かい日よりも寒い日の方が多いですね。

梅の花が咲いたものの、そのまま止まっています。
水仙はやっとつぼみが膨らみかけ、桜はまだまだ咲きそうにありません。
4月に入り、そろそろ田んぼ仕事も始まるのに…。
お~い、春よ来~い。

そんな寒い3月後半は麹作りと味噌の仕込みの日々でした。

お米を蒸かして麹を仕込み、
3日間お子守をしてふわふわの麹が出来上がり。
木製の麹蓋と室を使って作るようになってある程度安定してできるようになりましたが、温度管理ははやり気が抜けません。

出来上がった麹と大豆でみんなで味噌作り。


皆さん、潰しただけの大豆の美味しさにびっくりされます。
我が家の麹と大豆が多くの人たちの元へと旅立って行きました。
それぞれのお宅で美味しいお味噌になりますように。
新しい出会いもあり、お味噌を通じて多くの人たちと繋がることが出来てありがたいことだなと思います。