北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

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2020年5月10日日曜日

代かき真最中です。

数日前からいよいよ田んぼに水を入れて代かき作業を始めてます。
一度代かきしてから、高低差のある田んぼはトラクターで泥を引っ張って修正しつつ、水の抜ける田んぼ(ほとんどそうなのですが)は再度代かきしたり。
陸の世界から一気に水の世界へと入れ替わります。
さっそくカエルが嬉しそうに鳴きはじめました。
田植えまでの20日間ほど湛水しておきます。
その間に生えてきた草を再度代かきをして除草することで、田植え後の除草作業が少し楽になるという算段。
山はもえぎ色に染まり、ため息が出るほどの美しさ。
一年で一番好きな季節です。
苗は床伏せ後数日でツンツンと無事に発芽しまして、
現在はこのくらい、まだ2葉くらいです。
田植えまでに順調に成長すれば4.5葉くらいになってくれる予定です。
例年、終盤になって十分大きくなり切らないまま止まってしまい、黄色く老化してしてしまうことが多いのでそれが少し心配ですが…。
畑では大麦が穂を出しています。
畑の野菜がちょうど何もない時期なのですが、ありがたいことに山の恵み、山菜の美味しい季節です。
こちらはタラの芽。
てんぷらが最高。
こちらはコゴミ。
茹でて胡麻和えが美味しいです。
その他にはウドや、アサツキ、そろそろワラビも出始めています。
世の中が大変なことになっても、自然は変わらず巡ってくれることが本当にありがたいなあと思います。
あちこちで草も伸び始め、もうじき草刈りシーズンも始まります。
本格的な農繁期に突入です~。





2020年4月1日水曜日

発酵三昧の日々

先日、再び寒の戻りで予想以上の大雪となりました。
冬の間は一度も雪かきをしなかったのに、3月末になって初めて雪かきをすることに。
湿った重い雪だったので良い汗をかきました。
さてそんな中、発酵三昧の日々を過ごしておりました。
味噌用の米麹を仕込んでは、
週末ごとに出来た麹と大豆で近隣のお客さんと一緒に味噌作り。

丹精込めて栽培した自然栽培の大豆とお米(米麹)がそれぞれの家庭に味噌として旅立って行きました。
美味しい味噌になれよ~。
近隣の方、よろこぶつち農園の自然栽培の大豆とササニシキの米麹で手前味噌を仕込んでみませんか~?
来年になってしまいますが、まだ少し枠に余裕があります。
多めに作った米麹でどぶろくを仕込んでみました。
米麹と蒸かしたお米と湧水、スターターとして純米酒の酒粕にレモン汁を少々。
10日ほどでブクブクと元気に湧いてきました。
初めは甘い乳酸飲料のような味わい、やがて徐々にアルコール発酵が始まって複雑な味わいへと日々味が変化していくのが面白いです。
飲んで量が少し減ってきたら、再び米麹と蒸かしたお米・湧水を足すとまた元気にブクブク湧いてきます。
生きた乳酸菌と酵母、微生物たちが愛おしく感じます。
これを毎日飲み始めてからお腹の調子も体調も良いような気がします。
そして、このどぶろくはパン種にもなるのです。
昨年収穫したスペルト小麦の全粒粉とどぶろくでパンを焼いてみました。
仕込んだ生地を少し温度かけるととても元気よく膨らんでくれました。
焼いてみるとほのかにお酒の香りのするとても風味の良いパンが焼けました。
いや~、発酵の世界は面白いです。
こんな時だからこそ、生きた本物の発酵食品を自給することがますます重要になってくるのではないかと思います。
来週は去年仕込んだ醤油の搾りもやる予定です。

そろそろ田んぼの田起こし作業を始めたりしたいのですが、ドカ雪とその後の雨で田んぼは水浸し、しばらくは田んぼに入ることはできなさそうです。

2020年3月17日火曜日

寒の戻り、味噌の仕込み

昨日は寒の戻りで一面雪景色になり、今朝は真冬並みの-6℃まで冷え込みました。
冬の間は暖かい日が多く雪もほとんど降らなかったのに、今ごろになって冬が戻って来てびっくりです。
上へ伸び始めていた麦たちも凍えているようです。

さて、しょゆの仕込みが終わった後は、味噌の仕込みシーズンが始まりました。
まずは自家用の味噌からスタートです。
お米を蒸かして米麹を仕込みます。
3日間のお子守をして、真っ白な麹の花が咲きました。
醤油麹に比べるとずいぶん楽にできるようになりました。

当農園では大豆を煮るのではなく蒸かします。
煮汁に旨煮が逃げない分、煮るよりも味の濃厚な味噌が出来ます。
蒸かした大豆を昔ながらの味噌くり機で潰し(この潰しただけの大豆が甘くて美味しい!)、麹と塩と合わせて桶に詰めたら出来上がり。
約一年寝かせると美味しい味噌になります。
今週末からは近隣のお客さんとの味噌作りが始まります。
新型コロナウイルスの感染拡大が世界中に広がる中、免疫を上げるためにも本物の発酵食品を自給する事がますます重要になってくるはず、と勝手に思っております。
余った米麹を使ってどぶろくも仕込んでみました。
上手くいくかな?
こちらもとても楽しみです~。


2020年3月5日木曜日

手作り醤油の仕込み

今年も手作り醤油プロジェクトが始動しました。
まずは小麦の焙煎からスタートです。
小麦は昨年の夏に収穫した自然栽培の南部小麦です。
薪の火で1斗(14㎏)の小麦を少しづつ炒ります。
ポカポカ陽気の中、小麦のパチパチとはぜる音と香ばしい香りがあたりに漂います。
日を改めて、醤油麹を仕込みます。
一年ぶりなので虎の巻を確認しつつ、手順や感覚を思い出しながらの作業です。
1昼夜浸漬した大豆1斗(13㎏)をセイロで蒸かします。 
大豆はもちろん昨年収穫したナカセンナリ。
家の中でロケットストーブで、外にもかまどをセットして同時に蒸かしました。
蒸かしあがった大豆に先日炒った小麦を粗挽きしたもの加えて、撹拌しながら人肌くらいまで冷まします。
そこへ種麹を振りかけて均一に混ざるようにさらによくよく撹拌します。
それを麹箱に盛り込んでムロに入れて保温します。
一緒に醤油を仕込んだ仲間がここまでの工程を動画にしてくれたのでよろしければご覧ください。

ここから、温度と湿度の管理をしながらの4日間のお子守が大変。
味噌の麹用に自作したムロ、サーモスタットとこたつヒーターと排気用の換気扇を使って温度管理できるように作ったのですが、大豆・小麦1斗づつの醤油麹には大きさが足りなかったようです。
途中で2~3回麹の発酵熱を下げるために撹拌して薄く広げる作業をします。
最盛期の発酵熱を下げるにはかなり薄くする必要があり、そうするとこのムロに入る箱では収まりきらなくなってしまい、急遽予備の箱を引っ張り出してきて広げることに。
増やした分の箱はムロに入りませんので、ムロの外で管理しなくてはならず温度管理がかなり難しくなってしまいました。
部屋全体をストーブを炊いて温めるものの、どうしても温度が足りずムロの外の箱の麹は温度は下がり気味。
下がった箱をムロの中に入れたり、ムロの中の上がった箱を外に出したりと、夜も何度か起きて面倒を見てあげなくてはなりません。
どうしてもゆっくり眠れず寝不足気味になってしまうのが辛いところ…。
と、苦労しましたが、4日目の午前中には全体が固まってきて緑色のきれいな花が咲き、なかなか良い感じで出来上がりました。
できるだけ手入れは最小限にとどめ、特に後半は手を入れずに温度管理だけで見守った方が出来が良いような気がしました。
出来上がった麹と塩と湧水をあわせてもろみに仕込みます。
これから手入れをしながら約一年間かけて熟成させます。
自家産の自然栽培の大豆と小麦で仕込んだ手作り醤油、出来上がりが楽しみです。

世の中はコロナ騒ぎでパニックのようになっているようです。
報道に接していると不安になったり、政府の対応の後手後手ぶりに怒れてきたりしてしまいがちです。
でも結局最後は一人一人の免疫力。
もちろん、リスクの高い高齢の方や持病のある方などは特別な支援が必要だと思います。
でも、基本的には私たち一人一人が自分の生活を見直し、免疫力を上げて前向きに乗り越えていくしかないのかなと思います。
自戒を込めて…。
そのためにも自然栽培のお米や、醤油や味噌などが大事になってくるはず。
そして寝不足も良くない…。
今日はゆっくり寝ま~す。

2020年1月6日月曜日

明けましておめでとうございます。

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
信州の山里は穏やかなお正月を迎えております。
田んぼはすっかり雪と氷に閉ざされて春を待っています。
怒涛の年末の忙しさを乗り切り、お正月は愛知県知多半島の実家でゆっくりと過ごしました。
息子や弟家族も集まって賑やかに、おせちとお屠蘇とお雑煮をいただき、
地元の神社に初詣に行ったり、
久し振りに海にも行きました。
普段山の中で暮らしているので、海の広々とした開放感と海風の香りが新鮮です。
今年は愛知県でも例年に増して暖かなお正月で、余りの暖かさにすっかり体も緩んでしまいました。
これから体を寒冷地の信州仕様に戻していかなくては…。

よろこぶつち農園では、今年も自然の理に真摯に向き合い、自然と調和した美味しくて安全な自然栽培の農産物を少しでも多くの方にお届けできるよう精進していく所存です。
今年もお付き合いいただけましたら幸いです。
新しい年が災害がなく穏やかで実りの多き年でありますように。
また、正月早々きな臭いニュースが駆け巡りました。
世界が平和であることを祈らずにはいられません。

2019年12月31日火曜日

仕事納め、今年も一年間ありがとうございました。

12月後半は、餅つきと大豆の選別と発送作業に追われててんてこ舞いでした。
皆様からたくさんのお餅と大豆のご注文をいただきありがとうございました!
対応が至らない点があったかもしれませんが、どうかご容赦ください。
お餅は、ロケットストーブに羽釜とセイロを載せて薪の火の力でもち米を蒸かします。
特に玄米餅の場合は餅つき機で蒸かすよりセイロで蒸かしたほうが良く火が入る気がします。
つくのは餅つき機2台体制でついています。
本来であれば、杵と臼でついたお餅をお届けしたいところですが、物理的にやはり難しく機械の力に頼っています…。
ついたお餅は寒い部屋で一晩置いて翌日カットパッキングします。
年末は切り餅だけでなく、のし餅でのご注文もたくさんいただきました。
昨日、最後の発送作業を終えて無事に仕事納めでした。
今日大晦日になってやっと松飾を飾ったり、鏡餅を作ったりとお正月の準備です。

今年も自然の恵みと多くの人に支えられて無事に一年を終えることが出来ました。
関わって下さった全ての方に感謝申し上げます。
ありがとうございました。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。

2019年11月28日木曜日

大豆の脱穀、干し柿作り

3週間以上前に収穫して畑にハザ掛けしていた大豆、莢から豆がはぜてポロポロ落ち始めて気をもみましたが、大豆の脱穀機の順番がやっと回って来て脱穀作業が出来ました。
大豆の脱穀機は毎年地元のJAから借りて来ます。
順番で回ってくるので使いたい時に使えないという不便はありますが、買うとかなり高価な物ですし、中古もなかなか出回っていない機械なので助かっています。
大豆の株ごと突っ込むと莢や枝は飛んで、大豆だけ出て来てくれます。
去年よりも虫食いやくず豆が多めかな?
夏の間シカに葉っぱを食べられあまり大きくなれなかったこの畑の大豆、収量減が心配されましたが、意外とありました。
去年並みの収量はありそうでホッとしています。
大豆の摘芯栽培という技術もあるようなのですが、シカがそれをやってくれたのかもしれません(笑)。
この後、選別機にかけて虫食いやくず豆を大まかに取り除き、仕上げに手で選別してよううやく皆様にお届けできます。
お待ち下さっている皆様、今しばらくお待ちください。
この大豆で味噌や醤油を仕込みます。
大豆の脱穀機の順番を待つ間、干し柿を作りました。
少し時期が遅くなってしまいましたが、近所の渋柿の木の柿を採らせていただき、せっせと皮むき、軒下に吊るしました。
軒下に柿のカーテン、初冬の大好きな光景です。
上手く出来上がったら去年に引き続き販売もしますのでお楽しみに。




2019年10月18日金曜日

台風が過ぎて。

報告が遅くなってしまいました。
台風19号のことでご心配をいただきご連絡を頂いた皆様、ありがとうございました。
当地ではものすごい大雨が降りましたが幸い被害はありませんでした。
風が吹かなかったので、稲刈り後のハザ掛けした稲も倒されることなく無事でとりあえずホッとしております。
大豆畑も倒伏することもなく無事です。
全体に黄色く色付いてきて収穫期が近づいています。

ただ、当地から車で40分ほど下った千曲川沿いの地域は大きな浸水被害を受けてしまいました。
普段から時々行く場所も被災しているようでショックを受けています。
被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
住宅の被害はもちろんのこと、田んぼや果樹園が水没してしまった農家さんのショックはいかほどか。

ここ最近、毎年のように(しかも同じ年に複数回)大きな災害が起きています。
本当に異常な事態だなと思います。
今回は幸い当地は被害がありませんでしたが、いつ何があってもおかしくないなと思います。

気候変動や海水温が上がっていることで以前よりも気候が極端になり台風が強力になっている可能性。
山に手入れが行き届かない針葉樹の人工林が増えたことや、コンクリートで様々な所を固めたことことで山の保水力が落ちているという可能性。
ダムや堤防で洪水を抑えるという発想の限界。
災害に備えて、あるいは災害が起きた時の政府や行政の対応などなど…。
私たちの生活から、社会、経済、政治の在り方も含めて自然と調和する方向へと大きく考え直さなければならないのではと思わされます。

台風の後も短い周期で雨が降って天気が安定しません。
この先も雨や曇りメインの予報となっていて、ハザに干したお米が乾かず、いつになったら脱穀が出来るのか目途が立たないでいます。
大豆の収穫や小麦の種蒔きも控えているので、早く天気が安定してほしいと祈るばかりです。
お米の脱穀前にお米の貯蔵庫にクーラーを設置しました。
あわせて壁の断熱工事もしています。
去年くらいから、夏の暑さが厳しいせいか籾で貯蔵中のお米に、部分的ではありますが虫害が発生するようになってしまったのです。
それまでは籾で保管していれば虫が付くことはまずなかったのですが、お米の糠の部分が好きな虫で、籾摺りをすると玄米の中に白米や分搗き状態になったお米が混じることが…。
(お客様にお届けしたお米にもそのようなお米が少しですが混じっていたかもしれません。申し訳ありません。)
籾を入れている袋にニンニクやトウガラシを入れたりしても効果なく…。
夏の間だけとはいえ電気代もかかりそうですし、できるだけ電気に頼らない生活を目指してきたので、これは少々悔しい選択です。
電気も自給するしかないのかな?
自然と調和した生活への道のりは長いですね。




2019年9月19日木曜日

シカにお米を食べられる!稲刈りに向けてひたすらよけ掘り。

大豆に続いてお米もやられました!
稲刈り間近のお米を何者かに食べられました。
イノシシは倒しながら食べるので、今回もシカだと思われます。
シカは基本的に葉っぱ系が大好きなのですが、まさか稲穂も食べるとは…。
電気柵を飛び越えて田んぼに入ったと思われます。
被害は今のことろ限定的ですが、ショックです…。
慌てて電気柵をかさ上げしたりして補強しましたが、被害が広がらないことを祈るのみです。

ここしばらくは稲刈りに向けてひたすら「よけ掘り」をしていました。
今年の秋は例年に比べて今のところ晴ベースの天候なので、例年よりも田んぼも乾いてきていますが、傾斜地の棚田ではどうしても山側や水路の方から水が浸み出てきてその付近がいつまで乾かないという田んぼが多いので、「よけ」を掘って排水するという作業が必要になります。
この作業を怠ると稲刈りの時にぬかるんでバインダーがはまってドロドロになりながら稲刈りするはめに…。
過去に一度作った「よけ」をそのまま毎年使うのですが、夏の間に泥がたまって浅くなっているのでスコップでたまった泥を揚げていきます。
こればかりは機械では出来ない作業なのでひたすら地道にスコップです。
泥だらけになるし地味にきつい肉体労働です。
よけ掘りは稲刈りのためだけでなく、その後冬の間に田んぼをできるだけ乾かすためにも大事な作業になります。
この「よけ」には生き物がいっぱい。
写真は上げた泥の中から出てきたドジョウ。
他にもイモリや、コオイムシ、ゲンゴロウ、ヤゴなどなど。
水のなくなった田んぼからの生き物の避難先になっているようです。
泥上げするとこの生き物たちの住処を壊してしまうことになるので何とも申し訳ないと思いつつ…。
今ごろになってイタリアントマト(サンマルツァーノ)がごろごろ採れました。
ラタトゥイユ、パスタ、トマトスープなど料理に使うととても美味しい。
そして秋の味覚の栗があちこちで実を落としています。
これから栗三昧です。
それにしても誰も拾わない放置された栗の木が村にはたくさんあります。
どなたか拾いに来ませんか?

いよいよ今月末から稲刈り開始の予定です。
どうか天気が順調でありますように。
台風さん来ないでね。