北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2017年8月25日金曜日

こうべを垂れ始めたササニシキと冬支度

昨日は久しぶりに晴れて暑い夏らしい日になりました。
やっと夏が戻ってきたかなと思いきや今日は再びの雨降りです。
ササニシキの穂はほぼ出揃い少しづつこうべを垂れ始めました。
これから少しづつお米の粒が充実するにしたがってさらに垂れてきます。
雨や曇りの多いすっきりしない夏でしたが、季節は確実に収穫の秋へと向かいつつあります。
長野県の学校の夏休みは短く、息子の夏休みも終わって学校が始まりました。
そして、冬に向けて今ごろ慌てて薪作りをしています。
本当は春5月くらいまでにやって冬までに薪を十分乾かしておきたいのですが、忙しさに流されてできず今ごろ大慌て。
薪にする木は、主に近所の山から様々な理由で伐採されたものをもらってきます。
時には自分で伐採することもあります。
今年はクルミ、クリ、が多いのですが、つい先日薪にするには最高級のナラの木を持って行っていいよと声をかけていただき、喜び勇んで山から下してきては割っています。
今年1月に切った木ということですが、まだまだ水気をたっぷり含んでいて、大きな木なので山から出してくるのが大変です。
斧で割れない大きな節があるものはまとめて友人の薪割り機を借りて割ります。
厳しい冬を越すのに欠かせない薪、薪小屋に積み上がった薪を眺めると本当に豊かな気持ちになります。
何とか冬までに乾いてくれるかな?


2017年8月18日金曜日

花盛り

相変わらず梅雨のようなぐずついた天気が続いていますが、昨日は久しぶりにお日さまが顔を出してくれて束の間の夏が戻って来ました。
田んぼではササニシキが花盛りです。
籾一つ一つが小さな花で、白く見えるのは雄しべで籾の中に雌しべがあります。
午前中のごく短い時間に籾がパカッと開いて雌しべに雄しべの花粉が受粉することで籾の中にお米の赤ちゃんが宿ります。
(なので厳密に言えば上の写真は開花の瞬間をとらえたものではありません。)
この開花の時期に雨が続くと受粉がうまくいかず、実の入らないシイナが増えてしまうと言われています。
今日は再び雨、これだけ天気が不順だとちゃんと受粉できているのかどうか心配になってしまいます。
そして今のところは大丈夫ですが、いもち病も心配…。
開花の時期は「花水」と言って稲が最も水を欲しがる時期と言われているので、水を切らさないよう水管理に気をつけます。

こちらは大豆畑。
初めに蒔いた大豆は条間がすっかり覆われるくらいまで茂ってきました。
ここまで茂ってくれれば草も抑えられて一安心ですが、後から蒔いた畑は蒔く時期が遅かったり欠株も多かったりで大豆の茂り方が足りず、草がかなり目立ちます。
もう一度管理機で中耕除草するか、でも雨が多くて土が重いと思われるので管理機は入れずに草刈機で草を刈るか、何とかしなくては…。
大豆も花盛りです。
水色の可憐な花です。
大豆は稲とは逆に開花時にある程度雨が降ったほうが受粉がうまくいくことが多いと言われているので、このところの天気は大豆にとっては一安心というところでしょうか。
お米の花も、大豆の花もけなげに咲く様はそれぞれ綺麗で本当に癒されますね。

2017年8月12日土曜日

ササニシキが出穂を始めました。

ササニシキが出穂を始めました。
毎年、穂が出始めると稲の健気な生命力に感動してしまいます。
稲が愛おしくなる瞬間です。
同時に、稲の姿、草の状態などからここまでの栽培管理の在り方が良かったのかどうか反省させられます。
まだまだ改善すべき点がたくさんありそうです。
天気は晴れて暑い日もありつつも、雨や曇りが多く相変わらず安定しません。
天気が悪いといもち病が出やすくなったりするのですが、今のところ大丈夫そうです。
夏は夏らしくギラギラのお日さまの光が欲しいところですが…。
この先収穫の秋に向けて人間が出来ることは水管理をしながら見守ることくらい、稲の生命力とお天気にお任せですね。
秋の収穫までに何事もなく順調に育って欲しいです。

2017年8月8日火曜日

土手草刈りと夏休み

先日、田んぼの中の除草で手一杯で伸び放題になっていた土手の草を刈り終えました。
当地は山間地で棚田の風景が美しいのですが、田んぼの土手の面積が半端なく広い!
田んぼよりも土手の方が広いかも、と思うような土手が何枚もあります。
そしてついつい刈るのが遅れて、草が長く伸びてしまうとさらに刈るのがしんどくなってしまいます。
旅する百姓こと、中上さんの助けを借りて何とか短期間で刈り終えることが出来ました。
中上さん、ありがとうございました。
戻り梅雨のお蔭で比較的涼しい日が多くその点でも助けられました。
中山間地の農地を維持するには手間がかかりますね。
草刈りを終えてようやく農作業もひと段落(小麦の脱穀・タカキビの除草など気になる作業が残っていますが)、息子と日本海側の糸魚川の海に行ってきました。
ここは砂浜ではなく、ヒスイも採れるという玉砂利のきれいな海岸。


シュノーケルをつけて海の中を覗くと、けっこう魚やイカなどがいて田んぼとはまた違う生き物の世界を楽しめました。
その日は浜でキャンプ。
普段山の中で暮らしていると、海の開放的な風景が本当に新鮮です。
水平線に沈む夕日を眺めながらのビールとバーベキューは最高で、久しぶりにゆっくり気分転換することが出来ました。

その後やって来た台風5号は幸い当地には大した影響はなく、ササニシキは茎が膨らんできていよいよ出穂が近そうです。


2017年7月29日土曜日

戻り梅雨、稲と大豆と小麦と。

梅雨明けしたはずなのに、このところ曇りや雨ばかりの梅雨のような天気が続いています。
そんな日はとにかく草刈り。
田の中の草取りで忙しくて伸び伸びになってしまった田んぼの畦や土手の草をせっせと刈ります。
ササニシキは上へ上へとと伸び始め、幼穂形成期、いよいよ出穂も近そうです。
水管理をしながら見守ります。
晴れ間を見て種蒔き後ほったらかしになっていた大豆の中耕除草をしました。
草がだいぶ伸びてしまいタイミング的には例年どおり遅くなってしまいました。
元々粘土質の土のうえ、雨が多いので土が重くて作業がとてもやりにくいです。
管理機のロータリーに湿った土が固まってこびりついてしまい土がうまく飛ばせなくなってしまったり、管理機がうまく前進してくれなくて人力で押したりしながらの作業なので、普段の倍くらい疲れました。
苦労して土寄せしても、大豆の発芽率が悪くて欠株が多く、気持ちが下がってしまいます。
種蒔きの時の深さが深かったのか、ハトか根切り虫に食われたか・・。
下手したら2/3くらいしかないかもしれません(涙)。
来年への課題です。
もう一つショックなこと、収穫後ハザ掛けしたままほったらかしになっていた小麦が雨に度々当たって穂発芽してしまいました。
ハザシートを掛けていたので中の方は大丈夫なのですが、表面の雨が当る所はほぼ全部発芽。
穂発芽してしまうと小麦のデンプンが変質してしまい美味しい小麦粉にはならないと言われています。
最近雨続きだったので予想はしていましたが、ショックです。
梅雨明け前の晴天が続いている時(笑)に脱穀して取り込めばよかったのですが、田んぼの除草で忙しくてできませんでした。
中の方の大丈夫なものだけ脱穀するしかないかな?
収量はだいぶ少なくなってしまいますが…、何とか自給分の足しになるくらいは確保できるかな?
田んぼメインでやっていると、田んぼの除草と小麦や大豆の作業と時期的に重なってしまって難しいです。
少し大きめのビニールハウスをどこかに建てて、その中で干すのが良いのかな?
こちらもしばらくぶりになってしまった醤油もろみの天地返し。
ちゃんと面倒見れなくてゴメンナサイ。
でもほったらかしだったわりには塩がなじんでうまみが増して美味しくなっています。

それにしても、この戻り梅雨、このまま冷夏になってしまうのでしょうか?
早く夏らしい天気が戻って来てほしいです。




2017年7月23日日曜日

田んぼの除草終了!

梅雨明け宣言前からここしばらく猛暑が続いていましたが、今日は戻り梅雨のような久しぶりの雨模様です。
昨日、田んぼの除草をひとまず終了としました。
稲の分茎も進み、根っこを四方に伸ばしているため、そろそろ根を切らないようあまり田んぼに入らない方が良い時期となってきています。
まだまだ気になる所はあるのですが、他の作業も滞っていますし、あとは稲の生命力にお任せしようと思います。
今年は、株間除草をしなくても済むように除草機ワドー号を導入したのですが、機械の調整があまり良くなかったり、かけるタイミングが遅れたりしたため株間の草が残ってしまい、結局最後はかなりの面積を泣く泣く手作業で株間の草を取るはめになりました(涙)。
手作業とは言っても、腰をかがめて手で取るばかりではなく、水田熊手という柄の付いた道具も使ったりしますが、炎天下の手作業での草取りは本当に大変。
稲の生育する美しい姿と、田んぼの生き物たちに励まされて何とかやり切りました。
来年こそは除草機ワドー号を使いこなして効率よく除草作業をしたいものです。
草取りには苦労しましたが、今のところ、稲の生育は順調でこのままいけば昨年よりは豊作になるのでは、と期待しています。
無肥料栽培に少し手ごたえを感じているところです。
まだまだ油断は禁物ですが…。

除草作業がこの時期までかかってしまうので今年も中干しは出来なさそうです。
この時期に水を抜いて少し土を固めておくと(中干し)、秋の収穫作業が楽になったり、稲の根張りが良くなったりといろいろ効果があるようなのでやりたかったのですが、時期的に少し遅く、もうじき水が必要な幼穂形成期に入ってきてしまうのでやらない方が良さそうです。
間断灌水くらいに留めておこうと思います。

田んぼの除草ばかりかまけている間に、畦や土手の草は伸び放題、自家用野菜の畑もほったらかしで草ぼうぼう、大豆畑や、収穫後ハザ架けしたままほったらかしの小麦も気になります。
明日から草刈りと畑モードに入ります。


2017年7月13日木曜日

田んぼの除草三昧の日々です。

久しぶりの投稿になってしまいました。
このところ田んぼの除草三昧の日々を送っております。
このところの暑さで、稲たちも分茎が進み成長していますが、草の成長も速い!
一番初めに植えた田んぼは、ご覧のとおり除草機を3回かけたにもかかわらず株間のコナギたちがモリモリになってしまいました。
この田んぼは特に、新しく導入した除草機(ワドー号)の使い始めで機械の調整の具合が良くなかったことや、かけるタイミングの遅れたことが原因で、株間の一番草が残ってしまったのがここまで大きくなってしまいました。
こうなってしまうとひたすらテデトールしかありません…(泣)。
何のために除草機を買ったんだー、と自分に突っ込みながら腰をかがめて地道に草を取っていると、稲と草と水の音そして田の生き物たちだけの静寂の世界、昔の農民に戻ったような、瞑想しているような気持ちになります。
でもそのうち腰が辛くなってきます…。

ひたすら腰をかがめての作業は辛いので、立ったまま作業ができる水田熊手という道具を使ってみたりしますが、やはりどうしても草が少し残ってしまいます。
やはりどんな機械や道具よりも人間の手に勝るものはありませんね。
とても時間がかかることと腰が痛くなるのが難点ですが…。
大きなったコナギは本当にものすごい根の張りで、この根の張りで稲の根を抑え込んで成長できなくしてしまうんだなというのがよく分かります。
取った草は、小さいうちはそのまま浮かせておけば良いのですが大きくなってしまうと浮かせておいても根っこを伸ばしてまだゾンビのように生き返ってしまいます。
また土の中に埋め込むのも量が多くて別の害を引き起こしそうなので全部畦に投げて出しているのですが、畦まで届かずに田んぼの中に落ちてしまったり、飛び過ぎて下の田んぼまで入ってしまったりと自分のコントロールのなさにがっかりしてしまいます。
草を取った後の稲たちは本当にのびのびとして気持ちよさそうです。
稲たちもこのくらい大きくなると四方八方に根を伸ばしていて、あまり田んぼに入って除草作業をすると稲の根を切ってしまいます。
田植え後30日から40日を目安に、そろそろ田んぼに入らない方が良いギリギリの時期になりますのでラストスパートをかけてがんばろうと思います。
こちらは除草機だけでほぼ草を抑えられた田んぼです(全面がここまで草がないわけではありませんが…)。
全部の田んぼがこうなってくれれば本当に楽なのですが…。
今年初めて導入したこの除草機(ワドー号)ですが、使ってみて分かったことは、この除草機でも本当の株間の草(株と株とのライン上の草)は取れないということ。
本当の株間の草まで取ろうとしたら稲まで抜けてしまうので。
株間の草は小さいうちにスクリューで土寄せをするように上から両側の泥をかけて埋めてしまうことが大事で、大きくなってしまうと少々上から泥をかぶせても埋まらないでそのまま成長してしまうということ。
スクリューの寄せ幅や深さの調整と除草機をかけるタイミングがとても大事ということが分かりました。
来年こそはうまく使いこなしてテデトール除草をしなくて済むようにしたいものです。
今年はとりあえずテデトール除草もう一息がんばります(汗)。
先日、田んぼ脇の土手の草を刈っていたら卵の入った鳥の巣を見つけました。
多分、この田んぼでよく見かけるつがいのカモの巣と思われます。
この田んぼにはカモのえさになる生き物がいっぱいいるということですね。
コガモたちが無事に生まれてこの田んぼを泳ぐ姿を想像すると楽しみです。
人間に発見されたことで巣を放棄しなければよいのですが…。