3月になるとそろそろ味噌作りのことが気になってそわそわしてきます。
信州では味噌は寒さが緩む3月に入ってからやるのが良いようです。
味噌は寒仕込みと言いますが、信州の1月、2月は寒すぎて…。
ということでまずは麹作りから。
今年はお米が少ないので大麦で仕込む麦麴でやってみることにしました。
浸漬した大麦をロケットストーブで蒸かします。
大麦は昨年の初夏に収穫した自然栽培の大麦です。
蒸けた大麦を広げて40℃くらいまで冷まし、麹菌をまんべんなく振ってよく混ぜ込みます。
昨年自作した麹蓋と麹室で約2泊3日間、温度と湿度を管理して麹菌を育てます。
この麹室はこたつ用のヒーターで保温、サーモスタットを使って温度管理するのですが、温度が一定以上上がると排気ファンが回って換気して温度が上がり過ぎないようにもしてあります。
この麹室のお蔭で温度管理がずいぶん楽になり、安定して麹が出来るようになりました。
とは言っても、ほったらかしという訳にはいかず、麹室の中でも上と下、手前と奥で温度がかなり違ってしまうので時々見て場所を入れ替えたり、「手入れ」と言って麹を撹拌してあげたりします。
前半は保温・保湿に努め、後半は麹自体が発熱して温度が上がってくるので、上がり過ぎないよう面倒を見てあげます。
手入れしすぎても麹菌の生育を妨げ失敗することもあるのでなかなか難しい…。
子育てと似ているかもしれませんね。
3日目、ホワホワの麹が出来上がりました。
食べてみるとほのかに栗のような甘みがなんとも言えない美味しさ。
出来上がった麹は麹室から出して塊をほぐしながら広げて温度を下げて「枯らし」ます。
翌日は出来上がった麹と昨年収穫した自然栽培の大豆を持ってご近所さんの味噌作りのお手伝いに出かけました。
この日は晴れて穏やかな春の日、3家族が集まってワイワイと皆さんそれぞれ一年分の味噌を仕込みました。
心を込めて育てた大豆と麦麹がこうして旅立つのを見届けることが出来るのは何よりうれしいことです。
皆さん、去年に続いてのご依頼で、去年仕込んだ味噌もとても美味しく出来上がりましたと言っていただきました。
こうしてまた今年も味噌作りのお手伝いをすることが出来て、感謝です。
今年はもう材料が完売となってしまいましたが、自然栽培の大豆と麹を使ったお味噌作りのお手伝いのご依頼承っております。
近場であれば出前もいたします。
来年となってしまいますが、ご興味のある方はお問い合わせください。
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