北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2017年4月4日火曜日

お米の種籾の塩水選と温湯消毒

昨日、お米の種まきに向けて種籾の準備を始めました。
いよいよ今年のお米作りが本格的にスタートです。

種籾は去年収穫した籾を使います。
後々の作業をやりやすくするためにまずは籾についているノギ、ひげや軸を取り除きます。
古い餅つき機に籾を入れて回すのですが、この時変な時にスイッチが入ってしまい、種籾が辺り一面に飛び散ってしまうというハプニングがあり、泣きながら拾い集めるはめに(涙)。
次は塩水で充実した籾を選別する「塩水選」です。
比重1.15くらいの塩水を作り種籾を入れて浮いた籾をすくい取ります。
20ℓの水に4kgくらいの塩を使います。
かなりしょっぱいです。
沈んだ重い籾は充実していて病気にもなりにくく生命力が強いと考えます。
この工程で時間がかかってしまうと籾が水を吸ってしまい、この後の温湯消毒でゆだってしまうのでなるべく手早くやらなくてはなりませんが、量が多いと手間取ってしまうこともあり焦ります(汗)。
あらかじめお風呂を沸かし60℃まで温度を上げておいたところへ、沈んだ籾をネットに入れて7~8分間「温湯消毒」します。
種籾由来の病気をこれで防ぐことが出来ると言われています。
温度が高すぎたり時間が長すぎると籾がゆだってしまいますし、逆に温度が低かったり時間が短いと消毒効果がなくなるし、かなりシビアに温度と時間管理をしなくてはなりません。
温度計とキッチンタイマーとにらめっこです。
写真では種籾も薪風呂に入って気持ちよさそう(?)に見えますが、60℃のお湯ってかなり熱いです。
一般的な慣行農法ではこれを薬剤(農薬)で行うところ、ほぼ同じ効果があるということで素晴らしい技術ですね。
時間が来たらすぐに冷水で冷やして、そのまま種蒔きまで約2週間浸漬します。
品種はササニシキ、白毛モチ、黒米の3種です。

塩水選、温湯消毒はお米作りの初めの大事な仕事で失敗が許されないだけに、終わるとどっと疲れます。
健康で元気なお米が育ちますように。




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