北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2018年3月5日月曜日

お米の食味検査の結果出ました。

ここ信州の山里も3月に入り急に春めいてきました。
今日は雪ではなく本降りの春の雨が降っています。

先日、昨年に引き続き松本市にある自然農法国際研究センターにお米の食味検査をしていただきました。
気になる結果はいかに…?
まずは検査をして下さった三木さんの、「今まで18年間食味値を見てきたわけですが、ベスト5に入る結果だったと思います。」というコメントにびっくり!
今まで試行錯誤を繰り返しながらやってきた苦労が報われたような嬉しいお言葉をいただきました。
具体的な内容ですが、難しい数字が並んでいて分かり難いのですが、窒素(N)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、アミロースの各成分の数値から食感を表す粘り値、食味を表す旨味値が算出されています。
粘り値が標準を大きく上回る1.9、旨味値がこれも標準を大きく上回る1.8でした(粘り値旨味値ともに±0を基準に1.0以上が良食味)。
前回の2016年産が粘り値が1.5、旨味値が1.4だったことに比べてもかなり良いということが出来ると思います。
特に窒素(N)の数値がとても低かったことが特徴的で、やはり肥料を施さない自然栽培を継続していることが数値に表れているのではないかと思います。
湧水から流れ込むミネラル分も良い結果に寄与しているはず。
また、天候条件と作業のタイミングも良かったのだと思います。
今回はサンプル検査なので、田んぼによって数値は変わってくる可能性はあり、一概には言えないとは思いますが、今の栽培法や管理の方法で基本的には間違っていないなということ、よろこぶつち農園のお米を自信をもってお客様にもお勧めしていけるなと思いました。
今後の課題としては、この食味を維持しつつ収量をあげていくこと、死米などくず米の比率を下げて品質を上げていくことでしょうか(2017年産は死米が多くて色彩選別機で選別しています。)。
もちろん、相変わらず草対策も課題ですが…。
まだまだ試行錯誤は続きそうです。
もうじき今年のお米作りが始まります。
今年も美味しいお米を皆様にお届けできるよう頑張りたいと改めて思いました。





2018年2月20日火曜日

冬の里山でシカを追って

先日、地元の猟友会の方々に声をかけていただいて、巻き狩り(シカの追い込み猟)に参加しました。
当地を含めて中山間地ではシカやイノシシによる農作物への被害が深刻で、増えすぎてしまったシカやイノシシの数を減らすために行政からの補助事業としてこのようなことが行われています。
巻き狩りとは、「勢子」と呼ばれる人たちが大声をあげながら鹿を追い込み、逃げてきた鹿を待ち構えていた猟師の方が猟銃で撃つというもの。
私はその「勢子」として参加したわけです。
雪の里山には動物の気配がいっぱい、このような動物の足跡があちこちにあります。
これはシカの足跡ですが、猟師さんたちはこの足跡を見ながら作戦を立てるようです。
「勢子」の私は猟師さんの指示通りに大声をあげながら歩くだけなのですが、冬ごもりモードだった体にとって、静寂の雪の里山を大声をあげながら歩くのはとても気持ちの良いものでした。
この日の猟果は立派な角を持った大きな雄シカが一頭。
威厳のある顔つきでした。
ついさっきまで元気に走っていたであろうシカが横たわっているのを見ると、何とも言えない複雑な気持ちになります。
仕留めたシカは雪の上でさばいてお肉をその場で希望する人で分け合います。
全部をきれいに解体するのは大変なので、後ろ足のモモと背と肩のロースの部分のみでしたが、猟師さんの見事なさばきぶりにただただ感心してしまいました。
私もたくさん分けていただきました。
シカの命に感謝していただきたいと思います。
シカ肉は普通に焼いたり煮たりするとかたくなってしまうので、柔らかく食べるには工夫がいるようです。
昨年は、冷凍しておいたものを解凍してお客さんが来た時にバーベキューにして食べることが多かったのですが、今年は他の食べ方にもチャレンジしてみたいと思います。

近年、ジビエとしてシカやイノシシの肉が注目されつつありますが、有害鳥獣として捕獲されたシカやイノシシはまだまだ有効に活用されているとは言えない現実があるようです。
例えばその場で肉の引き取り手がいなければそのまま処分されてしまうということも…。
なにしろ解体するのはかなりの大仕事です。
困った存在のシカやイノシシですが、その命を出来るだけ最後まで活かしきるような仕組みが出来るといいなと思います。
長野県内でも、ここからは少し離れてしまいますがジビエの加工所を作る予定があるようです。
私もまずはさばき方を覚えたいものです。



2018年1月23日火曜日

雪と大豆の選別

この冬は比較的雪が少なく、年末に降って残っていた雪も先日までの暖かさでほとんど溶けてしまっていましたが、ついに来ました。
朝起きたら一面の雪景色です。
田んぼも再びすっぽり雪に覆われました。
田んぼが冬の間雪に覆われていた方が稲は豊作になるという話もあり、雪はありがたい反面あまりたくさん降るといろいろと大変です。
でも幸い20㎝ほどの積雪で済んでくれてホッとしました。
今回の雪は南岸低気圧の影響なので、関東など太平洋側の方もかなり降ったようですね。
♪いぬはよろこび~♪の歌のとおりですね。
雪が降って大変なのは除雪。
家から表の公道まで約80mは私道で除雪車は来てくれないので自力で雪かきをしないと車が出れなくなってしまいます。
朝一番で登校前の息子と雪かき、終わるころには汗をかいて冬の間なまっていた体には良い運動になりました。
これが毎日だったり、もっと積雪が多かったりすると大変だろうな~。
雪国の人の苦労には頭が下がります。
この先は冬型の気圧配置が強まり、今度は日本海から強烈な寒気による雪雲が流れて来るようですが、あまり大雪になりませんように。
家に戻ると大豆の選別作業です。
今年もたくさんのお客様から大豆のご注文をいただきありがとうございます。
機械(選粒機)で大ざっぱには選別できているのですが、虫食いの豆や紫斑病で変色した豆などかなり残っているので、手作業で仕上げの選別作業をしています。
お盆に広げて転がしながら一つ一つ手でくず豆を除けていく作業は時間もかかるし根気が要りますが、薪ストーブとこたつで暖をとり音楽を聴きながら冬ごもりモードでやっています。
10月の長雨の影響なのか紫斑病(豆粒が紫色に変色する病気)にかかっている豆が例年よりも多いため、余計時間がかかってしまいますし、ロスも多く出てしまいます。
農薬を使わないが故の苦労ではありますが、栽培においてもう少し改善できる方法はないものかと思います。
お待たせしてしまっているお客様、順次発送させていただいておりますので申し訳ございませんが今しばらくお待ちくださいませ。


2018年1月8日月曜日

あけましておめでとうございます。

遅くなってしまいましたが、新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
新しい年が皆様にとって素晴らしい年でありますようお祈り申し上げます。
信州の山里の自然の恵みと、多くの方とのご縁に支えられて自然栽培のお米作りも6年目を迎えました。
今年も安心で美味しい自然栽培の農産物を多くの皆様にお届けできるようさらに精進して参りたいと思います。
年末は皆様からお餅・大豆などたくさんのご注文をいただきありがとうございました。
お客様への発送作業を何とか乗り切り、暮れの30日にはご近所さんが集まって恒例の餅つきをしました。
一年間無事に過ごせたことを感謝しながら、それぞれお正月に食べるお餅をワイワイと賑やかにつきました。
中学2年の息子も「搗き」と「返し」と両方できるようになりました。
お昼にはつきたてのお餅を皆で食べましたが、やはりつきたての杵つきのお餅は格別ですね。
お正月は愛知の実家でゆっくり過ごしました。
息子も久しぶりに会ういとこと遊んだり、大井川鉄道のSLに乗りに行ったりと充実した休暇を過ごせたようです。
長野に戻ると氷点下の極寒の地。
7日は地域のどんど焼きの日でした。
午前中に、それぞれの家で飾っていた松飾やしめ縄を持ち寄って竹や茅などと一緒に「松巻き」をします。
夕方に、火を付けて盛大に焚き上げます。
火を付けるのは昔から子供の役目と決まっているそうです。
夜空の下、火を眺めながら今年一年の無病息災を祈り、最後にお餅を焼いて食べました。
気持ちも新たに新しい年のスタートです。
まずは、既に大豆やお米のご注文を多くいただいていますので、大豆の選別、お米の籾摺りと発送作業をがんばります!


2017年12月18日月曜日

大豆の販売も始めました!

先日、地域の方の大豆選別機をお借りして、脱穀した大豆の選別をしました。
この機械は長く農協の倉庫に眠っていたものを地元の方が復活させて下さったもので、大ざっぱではありますが、くず豆を除けて大中小と大きさも分けてくれるというとってもありがたい機械です。
とは言え、あくまで大ざっぱな選別しかできず、くず豆や変色した豆などがけっこう入ってしまいますので、最後は手作業で仕上げの選別をしなくてはなりません。
でも3~4年前までは初めから全て手作業で選別していた大変さを考えると、雲泥の差です。
ということで、順次仕上げの選別作業をしながらですが、大豆の販売を始めました!
品種は、この地域で広く栽培されてきたナカセンナリで、毎年自家採種をして種を継いできたものです。
自然栽培(農薬肥料不使用)の大豆で、とにかく水煮や蒸かしただけで甘くて美味しい大豆です。
手前味噌作りの材料としても毎年好評をいただいております。
ネットショップよりご注文いただけます。
順次手作業で仕上げの選別をしながらですので、お届けまでお時間をいただくこともございます。
お急ぎの場合や、納期にご希望がある場合はお知らせ下さい。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
http://yorokobutsuchi.cart.fc2.com/?ca=4



2017年12月10日日曜日

お餅の販売始めました!

今年も冬季限定、お餅の販売を始めました!
農薬肥料を使わず、山の湧水と大自然の恵みで育てた自然栽培(天日干し)のもち米でついたお餅です。
もち米の品種は、信州伊那地方で昔から栽培されてきた美味しいと評判の「白毛モチ」に切り替えました。
背丈が高く、穂先に白く長いノギが付き、古代米の系統とも言われている希少な品種です。
背丈が高いため、収穫作業が少し大変でした。
今年は玄米餅と白米餅の2種です。
玄米餅は玄米を少しだけ削ってありますので、食べやすく、それでいて玄米餅ならではの滋味のある味わい深い美味しいお餅です。
白米餅は玄米餅に比べると軽い食感ですが、伸びが良くて甘みと香りがあります。
それぞれ1袋/6切れ入り(約350g前後)。
脱酸素剤入りで、賞味期限は冷蔵保管で加工日より1か月です。
今年は切り餅だけでなく、のしもち(1升)でのご注文も承ります。
5センチ角くらいのお餅が約35個取れます。
こちらは届いたらなるべく早めに切って冷蔵庫など寒い所に保管してお早めにお召し上がりください。
お正月のお餅に、冬の朝食やおやつにいかがでしょうか?
ネットショップよりお求めいただけます。
皆様のご注文お待ち致しております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
http://yorokobutsuchi.cart.fc2.com/?ca=3



2017年12月5日火曜日

大豆の脱穀

連日霜の降りるような寒い日が続いています。
11月上旬に収穫し雨除けの下で乾かしていた大豆、もう莢がはじけて豆がぽろぽろこぼれて「早く脱穀してくれー」と言っていましたが、機械を借りる都合でなかなか脱穀が出来ずにいました。
昨日ようやく地元の農協から大豆用脱穀機を借りることが出来て脱穀することが出来ました。
大豆用脱穀機は買おうと思うとかなりの出費になりますので借りられるのは本当にありがたいのですが、借り物の機械ではタイミング良く作業が出来ないということはあります…。
この機械は大豆を株ごと突っ込むと豆だけ出てくるという優れものです。
もう以前使っていた足踏み脱穀機には戻れません(笑)。
ぷっくりころころの美味しそうな大豆が出てきました。
肥料農薬を使わず、ここまでの収穫をもたらしてくれた自然の恵みに感謝です。
くず豆も含めて合計約280㎏の収穫でした。
今後、選別機での選別、仕上げに手作業での選別を経て販売の予定です。
販売開始は12月下旬くらいになってしまいそうです。
大豆収穫と同時に蒔いた南部小麦も無事に発芽して寒さに負けずゆっくりと、でもたくましく育っています。
こちらも楽しみです。