北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2017年8月12日土曜日

ササニシキが出穂を始めました。

ササニシキが出穂を始めました。
毎年、穂が出始めると稲の健気な生命力に感動してしまいます。
稲が愛おしくなる瞬間です。
同時に、稲の姿、草の状態などからここまでの栽培管理の在り方が良かったのかどうか反省させられます。
まだまだ改善すべき点がたくさんありそうです。
天気は晴れて暑い日もありつつも、雨や曇りが多く相変わらず安定しません。
天気が悪いといもち病が出やすくなったりするのですが、今のところ大丈夫そうです。
夏は夏らしくギラギラのお日さまの光が欲しいところですが…。
この先収穫の秋に向けて人間が出来ることは水管理をしながら見守ることくらい、稲の生命力とお天気にお任せですね。
秋の収穫までに何事もなく順調に育って欲しいです。

2017年8月8日火曜日

土手草刈りと夏休み

先日、田んぼの中の除草で手一杯で伸び放題になっていた土手の草を刈り終えました。
当地は山間地で棚田の風景が美しいのですが、田んぼの土手の面積が半端なく広い!
田んぼよりも土手の方が広いかも、と思うような土手が何枚もあります。
そしてついつい刈るのが遅れて、草が長く伸びてしまうとさらに刈るのがしんどくなってしまいます。
旅する百姓こと、中上さんの助けを借りて何とか短期間で刈り終えることが出来ました。
中上さん、ありがとうございました。
戻り梅雨のお蔭で比較的涼しい日が多くその点でも助けられました。
中山間地の農地を維持するには手間がかかりますね。
草刈りを終えてようやく農作業もひと段落(小麦の脱穀・タカキビの除草など気になる作業が残っていますが)、息子と日本海側の糸魚川の海に行ってきました。
ここは砂浜ではなく、ヒスイも採れるという玉砂利のきれいな海岸。


シュノーケルをつけて海の中を覗くと、けっこう魚やイカなどがいて田んぼとはまた違う生き物の世界を楽しめました。
その日は浜でキャンプ。
普段山の中で暮らしていると、海の開放的な風景が本当に新鮮です。
水平線に沈む夕日を眺めながらのビールとバーベキューは最高で、久しぶりにゆっくり気分転換することが出来ました。

その後やって来た台風5号は幸い当地には大した影響はなく、ササニシキは茎が膨らんできていよいよ出穂が近そうです。


2017年7月29日土曜日

戻り梅雨、稲と大豆と小麦と。

梅雨明けしたはずなのに、このところ曇りや雨ばかりの梅雨のような天気が続いています。
そんな日はとにかく草刈り。
田の中の草取りで忙しくて伸び伸びになってしまった田んぼの畦や土手の草をせっせと刈ります。
ササニシキは上へ上へとと伸び始め、幼穂形成期、いよいよ出穂も近そうです。
水管理をしながら見守ります。
晴れ間を見て種蒔き後ほったらかしになっていた大豆の中耕除草をしました。
草がだいぶ伸びてしまいタイミング的には例年どおり遅くなってしまいました。
元々粘土質の土のうえ、雨が多いので土が重くて作業がとてもやりにくいです。
管理機のロータリーに湿った土が固まってこびりついてしまい土がうまく飛ばせなくなってしまったり、管理機がうまく前進してくれなくて人力で押したりしながらの作業なので、普段の倍くらい疲れました。
苦労して土寄せしても、大豆の発芽率が悪くて欠株が多く、気持ちが下がってしまいます。
種蒔きの時の深さが深かったのか、ハトか根切り虫に食われたか・・。
下手したら2/3くらいしかないかもしれません(涙)。
来年への課題です。
もう一つショックなこと、収穫後ハザ掛けしたままほったらかしになっていた小麦が雨に度々当たって穂発芽してしまいました。
ハザシートを掛けていたので中の方は大丈夫なのですが、表面の雨が当る所はほぼ全部発芽。
穂発芽してしまうと小麦のデンプンが変質してしまい美味しい小麦粉にはならないと言われています。
最近雨続きだったので予想はしていましたが、ショックです。
梅雨明け前の晴天が続いている時(笑)に脱穀して取り込めばよかったのですが、田んぼの除草で忙しくてできませんでした。
中の方の大丈夫なものだけ脱穀するしかないかな?
収量はだいぶ少なくなってしまいますが…、何とか自給分の足しになるくらいは確保できるかな?
田んぼメインでやっていると、田んぼの除草と小麦や大豆の作業と時期的に重なってしまって難しいです。
少し大きめのビニールハウスをどこかに建てて、その中で干すのが良いのかな?
こちらもしばらくぶりになってしまった醤油もろみの天地返し。
ちゃんと面倒見れなくてゴメンナサイ。
でもほったらかしだったわりには塩がなじんでうまみが増して美味しくなっています。

それにしても、この戻り梅雨、このまま冷夏になってしまうのでしょうか?
早く夏らしい天気が戻って来てほしいです。




2017年7月23日日曜日

田んぼの除草終了!

梅雨明け宣言前からここしばらく猛暑が続いていましたが、今日は戻り梅雨のような久しぶりの雨模様です。
昨日、田んぼの除草をひとまず終了としました。
稲の分茎も進み、根っこを四方に伸ばしているため、そろそろ根を切らないようあまり田んぼに入らない方が良い時期となってきています。
まだまだ気になる所はあるのですが、他の作業も滞っていますし、あとは稲の生命力にお任せしようと思います。
今年は、株間除草をしなくても済むように除草機ワドー号を導入したのですが、機械の調整があまり良くなかったり、かけるタイミングが遅れたりしたため株間の草が残ってしまい、結局最後はかなりの面積を泣く泣く手作業で株間の草を取るはめになりました(涙)。
手作業とは言っても、腰をかがめて手で取るばかりではなく、水田熊手という柄の付いた道具も使ったりしますが、炎天下の手作業での草取りは本当に大変。
稲の生育する美しい姿と、田んぼの生き物たちに励まされて何とかやり切りました。
来年こそは除草機ワドー号を使いこなして効率よく除草作業をしたいものです。
草取りには苦労しましたが、今のところ、稲の生育は順調でこのままいけば昨年よりは豊作になるのでは、と期待しています。
無肥料栽培に少し手ごたえを感じているところです。
まだまだ油断は禁物ですが…。

除草作業がこの時期までかかってしまうので今年も中干しは出来なさそうです。
この時期に水を抜いて少し土を固めておくと(中干し)、秋の収穫作業が楽になったり、稲の根張りが良くなったりといろいろ効果があるようなのでやりたかったのですが、時期的に少し遅く、もうじき水が必要な幼穂形成期に入ってきてしまうのでやらない方が良さそうです。
間断灌水くらいに留めておこうと思います。

田んぼの除草ばかりかまけている間に、畦や土手の草は伸び放題、自家用野菜の畑もほったらかしで草ぼうぼう、大豆畑や、収穫後ハザ架けしたままほったらかしの小麦も気になります。
明日から草刈りと畑モードに入ります。


2017年7月13日木曜日

田んぼの除草三昧の日々です。

久しぶりの投稿になってしまいました。
このところ田んぼの除草三昧の日々を送っております。
このところの暑さで、稲たちも分茎が進み成長していますが、草の成長も速い!
一番初めに植えた田んぼは、ご覧のとおり除草機を3回かけたにもかかわらず株間のコナギたちがモリモリになってしまいました。
この田んぼは特に、新しく導入した除草機(ワドー号)の使い始めで機械の調整の具合が良くなかったことや、かけるタイミングの遅れたことが原因で、株間の一番草が残ってしまったのがここまで大きくなってしまいました。
こうなってしまうとひたすらテデトールしかありません…(泣)。
何のために除草機を買ったんだー、と自分に突っ込みながら腰をかがめて地道に草を取っていると、稲と草と水の音そして田の生き物たちだけの静寂の世界、昔の農民に戻ったような、瞑想しているような気持ちになります。
でもそのうち腰が辛くなってきます…。

ひたすら腰をかがめての作業は辛いので、立ったまま作業ができる水田熊手という道具を使ってみたりしますが、やはりどうしても草が少し残ってしまいます。
やはりどんな機械や道具よりも人間の手に勝るものはありませんね。
とても時間がかかることと腰が痛くなるのが難点ですが…。
大きなったコナギは本当にものすごい根の張りで、この根の張りで稲の根を抑え込んで成長できなくしてしまうんだなというのがよく分かります。
取った草は、小さいうちはそのまま浮かせておけば良いのですが大きくなってしまうと浮かせておいても根っこを伸ばしてまだゾンビのように生き返ってしまいます。
また土の中に埋め込むのも量が多くて別の害を引き起こしそうなので全部畦に投げて出しているのですが、畦まで届かずに田んぼの中に落ちてしまったり、飛び過ぎて下の田んぼまで入ってしまったりと自分のコントロールのなさにがっかりしてしまいます。
草を取った後の稲たちは本当にのびのびとして気持ちよさそうです。
稲たちもこのくらい大きくなると四方八方に根を伸ばしていて、あまり田んぼに入って除草作業をすると稲の根を切ってしまいます。
田植え後30日から40日を目安に、そろそろ田んぼに入らない方が良いギリギリの時期になりますのでラストスパートをかけてがんばろうと思います。
こちらは除草機だけでほぼ草を抑えられた田んぼです(全面がここまで草がないわけではありませんが…)。
全部の田んぼがこうなってくれれば本当に楽なのですが…。
今年初めて導入したこの除草機(ワドー号)ですが、使ってみて分かったことは、この除草機でも本当の株間の草(株と株とのライン上の草)は取れないということ。
本当の株間の草まで取ろうとしたら稲まで抜けてしまうので。
株間の草は小さいうちにスクリューで土寄せをするように上から両側の泥をかけて埋めてしまうことが大事で、大きくなってしまうと少々上から泥をかぶせても埋まらないでそのまま成長してしまうということ。
スクリューの寄せ幅や深さの調整と除草機をかけるタイミングがとても大事ということが分かりました。
来年こそはうまく使いこなしてテデトール除草をしなくて済むようにしたいものです。
今年はとりあえずテデトール除草もう一息がんばります(汗)。
先日、田んぼ脇の土手の草を刈っていたら卵の入った鳥の巣を見つけました。
多分、この田んぼでよく見かけるつがいのカモの巣と思われます。
この田んぼにはカモのえさになる生き物がいっぱいいるということですね。
コガモたちが無事に生まれてこの田んぼを泳ぐ姿を想像すると楽しみです。
人間に発見されたことで巣を放棄しなければよいのですが…。

2017年6月28日水曜日

小麦の収穫と大豆の種まき

畑では南部小麦がまさに小麦色に色付き、収穫期を迎えました。
秋に種まきをした後ほとんど何もせずほったらかしでにここまで育ってくれました。
梅雨の晴れ間と田んぼの除草の合間をぬって収穫です。
小麦畑は今年は合わせて7~8畝ほどで、基本的に自給用で販売するほどは作付していないのですが、とても味わい深い小麦が穫れます。
できれば面積を増やして多くの方に味わっていただけたらと思ってはいるのですが、収穫時期が田んぼの除草や大豆の種まき時期と重なってしまったりで、兼ね合いでなかなかできないでいます。
無肥料で栽培しているのですが、今年は去年よりも全体に穂が小さく、収量はさらに少なくなりそうな気配です(涙)。
そのあたりも今後の課題です。
久しぶりにバインダーを引っ張り出していざ収穫です。
始めは調子よく刈っていたのですが、小麦の生育がいまいちな部分は足元の草が伸びていて、バインダーがうまく刈ったり束ねたりできなくなってしまいます。
そんなこんなでトラブルが多くてすっかり時間がかかってしまいました。
小麦の収穫をする前に条間の草刈りをしたほうが良かったかも…。
まだ全体に小麦の粒が柔らかいためすぐには脱穀せずにお米と同じようにハザに架けて乾燥させます。
こうすることで追熟も期待できますし、美味しい小麦になると思っているのですが、この時期はちょうど梅雨で雨に長く当たるとかびたり穂発芽してしまうことも…。
とりあえずハザ掛けシートをかぶせて雨が直接当たらないようにしました。
慣行農法ではちょうど良いタイミングを狙ってコンバインで一気に刈って乾燥機で乾燥させるのが一般的ですが、そうでもしないととても広い面積の栽培は出来ないですね。
小麦は栽培にはほとんど手がかかりませんが、収穫時が梅雨と重なることもあって何かと大変です。
この後、粒がしっかり乾いた頃に脱穀となります。
収穫した小麦は小麦粉に挽いて様々な用途に使うのはもちろん、手作り醤油の原料にもなります。
それから今年こそは乾麺加工に出したいな。

小麦を収穫した後、すぐにトラクターで耕してきれいに均し、手押しの播種機を押して大豆の種を蒔きます。
梅雨の晴れ間で気温も上がり、汗が噴き出てきます。
借りている畑の面積が限られていることもあって、全部ではありませんが麦と大豆の連続栽培を試みています。
麦と大豆は相性が良い組み合わせですし、限られた畑を有効活用できるのは良いのですが、ちょうど良いタイミングで小麦収穫→耕耘→大豆播種と作業を一気にこなさなければならず、天気次第ではタイミングを逃してしまうリスクがあること、時間的に余裕がないので広い面積は出来ないことが難点です。
品種はこの辺りで昔から栽培されているナカセンナリで、もう7年ほど種採りを繰り返して繋いできたもの。
無肥料無農薬なのでとても甘みの濃い美味しい大豆になります。
毎年手前味噌作りの材料として多くのお客様に大変好評をいただいています。
また、手作り醤油の原料、納豆や豆腐作りにも活躍します。
小麦畑が大豆畑に早変わり。
今年は少しは早めに蒔いた麦大豆連続栽培以外の畑の分も合わせて全部で1反8畝ほどの大豆の作付になりそうです。
なんとか6月中に蒔き終わることが出来ました。
夜には本降りの雨が降りだしました。
何とか間に合って一安心です。
写真にはありませんが、発芽したての芽をハトが食べに来るので翌日に鳥よけのキラキラテープを全面に張りました。
こちらの動画は岩手県の昭和初期の頃の農業の様子を再現した映像です。
この動画でも出てくるのですが、麦と大豆の連続栽培は昔から行われていたようですね。
ただし昔は、麦の収穫前のまだ麦が生えている状態で条間にクワでさくって大豆の種を蒔いたそうです。
麦を刈ると既に発芽してある程度育った大豆が姿を現すのです。
その方が時期も遅くならないし、麦に隠れて大豆が発芽するのでハトにも狙われないし、とても理にかなっていますね。
小麦を刈り終わってからトラクターで耕して大豆を播こうとするとどうしても時期的にギリギリになってしまいます。
でも、ひたすらクワでさくる訳ですから体力は要るし人手があるからできたことなのでしょうね。
この動画はその他にも一年を通しての農作業の様子が紹介されているのですが、とても素晴らしい内容でおすすめです。
機械や農薬肥料などが登場する前の農作業の様子、道具なども興味深いのですが、農民の一つ一つの所作がとても美しく、農業とは本来芸術、農芸であると改めて思わされました。
日本人のほとんどが農民だったほんの一昔前、私たちの祖先はこうして生きてきたんだということがよく分かる動画です。

小麦と大豆仕事にかまけている間に田んぼの草(コナギたち)がまた大きくなってきてしまいました。
明日からは再び田んぼの除草の日々になりそうです。




2017年6月21日水曜日

田んぼの除草とホウネンエビ

季節は夏至、このところの暑さで稲たちも活着して緑が濃くなり少しづつですが伸び始めています。
そして草たちもたくさん顔を出し順調に成長を始めています(汗)。
田植えが終わってホッとする間もなく、さあ田んぼの除草のシーズンです。
今年は強力な助っ人、株間も除草してくれる4条押しの除草機を導入しました。
しかも新品!
他の機械はほとんど中古品なので、新品の機械というのは本当に新鮮です。
安い買い物ではありませんでしたが、毎年除草に膨大な時間と労力を費やしているので、今後のことも考えて思い切って購入することにしました。
本当は草の生えない田んぼを目指しているのですが、なかなかその境地に到達できていません。
今年もしっかりコナギが生えてきています。
この除草機、株の両側にあるスクリューが横に回転して株間の草も取ってくれるというスグレもの。
稲や草の生育に合わせてこのスクリューの寄せ幅と深さを調整できるのですが、やってみるとその調整具合で草の取れ方がかなり違ってくるようです。
基本的にはスクリューをできるだけ株に寄せて、深くすれば草は取れるのですが、やり過ぎると稲の株を傷めたり、土を寄せ上げ過ぎてしまい稲の株が埋まりかけたりしてしまいます。
やりながらベストな調整具合を探っている所ですが、除草機をかけてすぐは水が濁っているために状況がよく分からず、すぐに対処できないというのが困ったもんです。
それと、植えるのは2条の田植え機で植えているので4条の除草機と条間が微妙に合っていないというのも困った点。
植える時は田植え機の車輪の後を重ねながら歩くように気を付けていたのですが、それでは合わせ目が狭かったようです。
苗をひっかけないようにかなり気を使いながらの作業です。
こうなると4条植えの田植え機が欲しくなってしまいますね。
なんだか機械のために働いているような気がしてきました…。
4条の除草機では半端になってしまう部分はこれまでどおり手押しの除草機を押します。
株間の草は取れないので別の方法で取らないといけませんが・・・。
今まではこの株間の草を取るのにとても苦労してきたので、これをやらなくても良いとなればかなり楽になるはず…。
そうなるよう除草機を使いこなしたいものです。
こちらは一番初めに植えたもち米の白毛モチ。
草も抑えられて気持ちよさそうです。
田んぼには様々の生き物たちがいるのですが、今まであまり見かけなかったもので今年とても良く見かけるのが写真のホウネンエビ。
写真では分かり難いかもしれませんが、半透明の胴体に緑色の藻のようなひれがひらひらと動いていて、小さな黒い目がとてもかわいいです。
昔の言い伝えでホウネンエビが出る年は豊作だと言われているらしいのも嬉しいですね。
今年は期待できるかな?
さて引き続き除草作業がんばります。
合間を見て大豆の種まきや小麦の収穫も待っています。