北アルプスを望む天空の棚田で、自然栽培(無肥料無農薬)でお米、大豆などを栽培、販売しています。

2019年9月11日水曜日

真夏の暑さが復活。

前回、残暑らしい残暑もないまま秋になってしまったなあという投稿をしたのですが、その直後しばらく真夏のような暑さが復活でした。
台風15号はもしかしたら直撃するのではと心配しましたが、当地に全く影響はなくホッとしております。
(千葉県の方は大変な被害が出ているようで心配しております。)
この暑さでササニシキの登熟も駆け足で進み色付きも一段と進みました。
稲刈りが想定よりも早まるかも知れません。
ただ、お米にとってはこの登熟の時期はある程度気温が下がり秋らしい涼しい気候の方が美味しいお米になり、逆に高温が続くとお米の食味には悪影響が出ると言われているので、影響が心配です…。
 つい先日、稲刈りに向けて間断灌水での水管理もやめて水を落としました。
これから、稲刈りの作業がしやすいように「よけ」を掘るなどして田んぼをなるべく乾かしていきます。
この暑さで田んぼの畦草もまだまだ伸びる伸びる。
これで最後の草刈りになることを願いつつの畦草刈り作業もようやく終わりそう。
田植え前の5月下旬に1回目の草刈りをしてからだいたい4回草刈りしたことになります。
畦草刈り機を導入してずいぶん楽にはなりましたが、それでも汗びっしょりになります。
大豆畑のシカの食害はその後少しずつ拡大しているのが心配…。
この時期は他にも青々した美味しそうな草がいっぱい生えているのにどうして大豆の葉っぱを狙ったように食べるのでしょうか?
よっぽど美味しいのでしょうね。
あわてて電柵が低くなっている部分を追加で補修しましたが、どこから入っているのか分からないので困ってしまいます。
野生動物との共生はなかなか難しい…。
久しぶりに雲一つなくアルプスがくっきりと姿を見せてくれた日の写真です。

2019年9月4日水曜日

秋の訪れと冬支度。

お盆以降、雨や曇りメインの天気が続いています。
気温もあまり上がらず 一気に涼しくなりました。
あれだけ暑かったのが嘘のようです。
たまに晴れると暑くはなるのですが、朝晩はとても涼しいです。
本当に暑かったのは7月末~お盆までの実質20日間ほど、信州の夏は短いですね。
写真は久しぶりの晴れ間の田んぼの様子。
ササニシキは今のところ順調で、穂が垂れてきて少しづつ色付いてきました。
まだ間断灌水で水管理をしていますが、もう少ししたら田んぼの水を落とし、稲刈りに向けて準備を始める予定です。
稲刈りは1か月後の9月末から10月初旬を予定しています。
台風の被害などなく天候が順調でありますように。
稲刈りの援農お手伝い大歓迎です!
大豆畑では花の季節が終わり、大豆の赤ちゃんである小さな莢が付いています。
が、大問題が発生!
上の方の葉が無いのが分かりますでしょうか?
どうやら鹿に侵入されて食べられてしまったようです。
今のところまだ上の方の葉だけなので大丈夫ですが、この先被害が拡大し下の方まで食べられてしまうと大変なことに…。
地域の田畑全体を共同で電柵で囲っているのですが、どこからか、たぶん電柵が低くなっている所を飛び越えて入ったようです。
あわてて電柵の低くなっている部分を補修して回りましたが、囲っている面積が広いので全部はカバーできず…。
鹿さん、お願いだからこれ以上入らないで。
そして涼しくなってきて慌てて薪割り、冬支度しています。
冬の厳しい当地で古民家で冬を越すには薪が欠かせません。
本来ならもう少し早く、春くらいまでに割って乾かしておかないといけないのですが、春以降は農作業が忙しくてついついこの時期になってしまいます。
去年も同じことを言っていたような…(笑)。
なんとか冬までに乾いてくれますように。
でも、薪が薪小屋に積み上がった光景は本当に豊かな気持ちになります。
生きるために必要なもの、もちろんお金も必要ですが、米と野菜と薪が1年分しっかりとあるということも本当に安心感につながるなあと思います。
(野菜はなかなか実現できていませんが…。)
冬の終わり頃になってまだ寒いのに薪が無くなるというのは本当に切ないので、そうならないように薪割りもう少し頑張ります。

2019年8月14日水曜日

花盛り

毎日暑い日が続いています。
この暑さに乗って、現在ササニシキが出穂・開花の最盛期です。
8/6に穂が出始めて概ね出揃ってきた感じでしょうか。
今年は梅雨の時期が涼しくて生育が遅れ気味だったので、出穂開花も遅れるかなと思っていたのですが、ほぼ例年と同じ時期でした。
稲の開花の瞬間です。
籾がパカッと開いて、雄しべと雌しべが受粉します。
籾から飛び出ている白いひらひらしたものが雄しべで、雌しべは籾の中にあります。
稲の開花は晴れた日の午前中のわずか1~2時間ほどで終了し、再び籾を固く閉じてしまいます。
無事に受粉が出来ると、籾の中でお米の赤ちゃんが宿りがこれから徐々に太っていきます。
今後は水管理を再び間断灌水にして、イノシシやスズメなどの食害、台風、病気などに気を付けつつ稲刈りまで見守ります。
無事に収穫の秋が迎えられますように。
順調にいけば稲刈りは例年通り10月初旬頃になりそうです。
援農・お手伝いお待ちしています!
大豆の2回目の中耕除草をしました。
写真を撮り忘れましたが、大豆も花が咲き始めました。
紫色のかわいい花が咲きます。
そして、助っ人の力を借りてずっと気になっていた耕作放棄された棚田の草刈り。
地主さんに「使っても良いよ」と言われていたのですが、なかなか手を付けられずにいました。
4~5年放棄された田んぼは人の背丈を超える草のジャングルで、刈り払い機を振り回して大汗かいてへとへとになりました。
来年には畑か田んぼに再生したいな~、できるかな?
Nさん、暑い中ありがとうございました!
朝日を浴びるササニシキの田んぼ、朝露が輝いていて美しい光景です。

2019年7月30日火曜日

梅雨明け、夏到来!


ようやく梅雨明け宣言が出て本格的な夏がやって来ました。
今年の梅雨は長かった!
梅雨の間、気温があまり上がらない期間が長く続いたこともあって稲の生育も全体に遅れ気味でしたが、終盤になって気温が上がるにつれてぐいぐいと追い付いてきました。
茎を上へ上へと伸ばして立ち姿勢、いよいよ出穂の体制です。
出穂の前後は稲は一番水を欲しがると言われていますので、間断灌水にしていた水管理を常時湛水へと切り替えて、水を切らさないように気を付けながら見守ります。
稲の足元にはオモダカが可憐な花を咲かせています。
花は綺麗なのですがオモダカは稲の生育を阻害する厄介者、これから実を付けるとまた来年増えてしまうのかなあ…。
気温が上がって田んぼの土手草も伸びる延びる。
山間地は土手が広くて草刈りしなくてはならない面積も広大。
去年から導入したスパイダーモア(斜面も刈れる自走式草刈機)のお蔭で体力的にはずいぶん楽になりました。
最近はひたすら草刈りの日々です。
梅雨の間は雨が多くて機械が入れず草に埋もれそうになっていた大豆の中耕除草。
元水田の畑はまだ土が湿っていて重いため、機械操作も大変で疲れました…。
そして刈りそびれていたスペルト(古代)小麦の収穫。
今年初めて試験栽培してみました。
暑い中手伝って頂いたNさんありがとうございました。
刈り時が遅かったためかバインダーで刈ると衝撃で穂がボロボロと取れてしまうのがもったいない。
軒下に干そうと思って家まで持ち帰ったのですが、さらに穂がボロボロ落ちてしまいそうなのでそのまま脱穀することにしました。
スペルト小麦は品種改良されていない原種に近い小麦とのこと。
普通の小麦は脱穀機にかけただけで莢の中の玄麦が飛び出て来てくれるのですが、スペルト小麦は硬い殻に覆われていて脱穀機にかけただけでは出て来てくれません。
この後お米用の籾摺り機にかけて殻を取る必要があります。
ひと手間余計にかかるのですがこの特性ゆえに鳥などに食べられにくいそうです。
手間はかかりますが、スペルト小麦はナッツのような風味があって美味しいと聞いているので楽しみです。

2019年7月20日土曜日

長梅雨と田んぼの手取り除草、そして選挙のこと。

雨と曇りばかりの天気が続いています。
梅雨らしいと言えば梅雨らしいのですが、日照時間が少なく気温もあまり上がらない日が多く、空梅雨でひたすら暑かった去年の梅雨とは全く真逆の天気です。
稲の生育も全体にゆっくりで、田んぼによっては大丈夫かな?と気をもむ田んぼもあるのですが、全体としては何とか追い付いてきています。
田植え後約1か月間、6月はほぼ7~10日おきに除草機を入れて除草作業をしてきました。
除草機だけでうまく草が抑えられた部分もあるのですが、写真のように株元の草が残ってしまいその草が大きくなってしまった部分がかなり出てしまいました。
こうなってしまうともう機械では取れないので、最後は必殺、「手」で取るしかありません(涙)。
初めは部分的に拾うくらいかなと思って油断していたのですが、やり始めたら予想以上にあるある!
覚悟を決めて、7月は10枚の田んぼを一通り回ってひたすら残ってしまった草を手で取って回りました。
腰をかがめての草取り作業は辛い作業、この作業をやりたくないがために色々と工夫をしたり機械を入れたりしているのですが、結局今年もやるはめになってしまいました。
でも例年に比べれば除草機で抑えられた部分も多かったので、今までよりは楽になったかな?
手取り除草することで間近で稲と対話したり、田んぼの生き物たちと出会うことが出来るので辛いばかりではないのですが、やっぱり来年こそは手取り除草をしなくても済むようにしたい…。
手取り除草を終えた先日、久しぶりに晴れて気温も上がり稲たちも喜んでいるようでした。
あとは水管理をしながら生育を見守るだけ。
本当はこの時期に水を落として中干しをやると色々な意味で良いのですが、生育が遅れ気味な田んぼが多いため、間断灌水で少し水を落とす程度に留めておこうかと思います。
翌日は再び雨降りの天気に逆戻り、早く梅雨が明けて暑くなってほしいものです。
冷夏なんてことになりませんように(祈)。
今年は日照不足で自給野菜の生育もゆっくりです。
キュウリがようやくなり始め、初物をいただきました。
八町キュウリという地元の在来種で、瑞々しくてしかも甘みがあって本当に美味しいです。
忙しい時期と重なってしまうのでここ何年も梅干しを漬けることが出来なかったのですが、今年は田んぼの除草が少し早く終わったので知人と一緒に近所の梅を採らせていただいて漬けてみました。
梅の良い香りがなんとも言えません。
美味しい梅干しになりますように。

ところで明日は参議院選挙の投票日。
私が自然栽培での農業を志したのは、自分の足元から少しづつでも世の中を良くしていきたいという思いからの部分が大きいのですが、やはり政治が変わらないと変わらない部分が大きいなと思わされることが多いです。
震災の後に原発の問題で立ち上がって声を上げてくれた山本太郎、気持ちが真っ直ぐな余り空回りしてあつれきを生むことも度々あるのですが、私たち一人一人の命を何よりも大事にするという点でブレない応援したい政治家の一人です。
今回、消費税廃止と格差の是正をメインに訴えて「れいわ新選組」という政治団体を旗揚げして立ち上がってくれました。
ネット上ではかなり話題で街宣にも多くの聴衆がつめかけているようなのですが、既存メディアがほとんど取り上げないためまだまだ全体では認知されていないようです。
よろしければリンクの動画を一度見ていただければ幸いです。
https://v.reiwa-shinsengumi.com/activity/851/

世の中の問題の多くはお金の問題に突き当たることが多いのですが、今回れいわ新選組から立候補している大西つねきさんという方、もともと金融のプロの方なのですがとても興味深いことを訴えています。
https://www.youtube.com/watch?v=ixH5ylEx-2A&list=WL&index=17&t=2467s
長い動画なのですが、目からうろこなのでお時間ある時に是非見て頂きたいなと思います。
現在のお金の発行や税金の仕組みを解き明かし、私たちが何となく思い込まされている、日本は借金大国で財政が厳しいから、あるいは社会福祉の財源が必要だから消費税は必要だということがいかに大嘘かということがよく分かります。
そのうえで、持続可能な社会のためにお金の発行の仕組みや税金の在り方を変えていこうということを提言されています。

報道ではまたまた与党が優勢とのことですが、より良い未来のために意思表示をしてこようと思います。
未来に希望の持てる選挙になりますように。

2019年7月4日木曜日

田んぼの除草と小麦と大豆と。

曇りや雨の梅雨らしい天気が続いています。
田植え後約1か月がたち、ようやくササニシキの苗たちも分茎を盛んにして生育がのって来ました。
田んぼによって生育に差はあるのですが、無肥料栽培の田んぼはどうしても全体的に初期生育がゆっくりで、田んぼによってはかなり気をもむことに…。
(近所の慣行農法の田んぼに比べるとかなり見劣りしてしまいます。)
田植え後、10枚の田んぼを7~10日ごとに順番に除草機で除草することを繰り返し、先日3回目の除草を終えました。
今年は比較的初期の除草が上手くいき、全体的に例年よりも草が抑えられています。
これから株間に残った草を手で取る作業に入りますが、部分的に大きくなってしまったオモダカやコナギを拾う程度で例年よりもだいぶ楽になるのではと思います。
苗を傷める覚悟できつめに除草機をかけたのが良かったかな?
少し前(6月末)になりますが、梅雨の晴れ間を利用して小麦の刈り取りと大豆の種まきを一気に終わらせました。
秋に播いた南部小麦をバインダーで刈り取りましたが、春先に新芽をシカに食べられたことと畑の地力があまりないこともあって背丈も低く収穫量は少なめでした。
収穫が少なかったため、刈り取った麦は家に持ち帰って軒下にかけて干しました。
落ち着いた頃に脱穀機で脱穀する予定です。
収穫した小麦は今年も乾麺への加工や自家製醤油の原料になる予定ですが、足りるかな?
翌日、小麦を収穫した後の畑をトラクターで耕して、
手押しの播種機で大豆の種を蒔きました。
毎年よろこぶつち農園の大豆で味噌を仕込んで下さっている地元のお客さんに、目印のひもを動かすのを手伝って頂いてとっても助かりました。
梅雨の晴れ間はわずか2日間のみで翌日から雨の予報だったので、とにかく雨の前に~とダッシュでここまでの作業を終わらせ、ヘトヘトになりました。
今日見たら大豆が無事に発芽していました!
どうかハトやネキリ虫に食べらず、無事に育ちますように。

この時期は田んぼの除草をしながら、小麦の収穫大豆の種まき、畦や土手の草刈り、とやる事が一杯で目が回りそう。
今日の夕暮れ時、アルプスは見えませんが、山々の間から雲が沸き立つ様子がとても幻想的でした。


2019年6月15日土曜日

田んぼの除草の日々とホウネンエビ

梅雨の晴れ間の朝、田植えを終えた田んぼの水面に映る北アルプスが美しいです。
田植えから10日~ほど経ち、苗たちも葉色を濃くして上へと伸び始めています。
苗の足元では草たちも元気に芽を出して成長を始めています。
田植えとその後の補植作業を終えてホッとする間もなく、田んぼの除草作業の毎日です。
何だかジブリの映画に出てきそうなフォルムの除草機で除草しています。
苗の両脇をスクリューが回って泥をかき上げながら除草してきます。
株間の草も小さいうちならかき上げた泥を上からかぶせることで除草できるというありがたい除草機ですが、草が大きくなってしまうと株間の草は残ってしまいます。
草が小さいうちにかけるのがポイント。
上手に除草するにはスクリューの寄せ具合いとか深さなど調整が難しい。
きつくしすぎると苗が泥に埋もれてしまったり抜けてしまったり…。
そして、スピードを上げると取り残しが増えるのでゆっくり作業するため、あまり効率は良くなくて、1日2反くらいのペース。
除草するだけでなく、田んぼを撹拌することで空気を供給することも期待しています。
除草はとにかく草が小さいうちが勝負、早め早めに除草機をかけて今年こそは手取り除草しなくて済むようにしたい、とスタートしたのですが…。
なんと、2日目に除草機のハンドル部が壊れるというハプニングがあり、2日ほど作業が遅れてしまいました。
写真は除草機をかけた後たくさん浮いてきた草たちですが、これは少しタイミングが遅れて草が少し大きくなってしまった田んぼです。
水が濁っていてすぐには分からないのですが、株間は取り切れずに残っていると思われます。
今年もやっぱり手取り除草をするはめになるのかなあ?
今後、7~10日ごとに除草機を入れて7月中旬まで除草三昧です。
除草機を止めると、たくさんの生き物たちがいるのが分かります。
オタマジャクシ、アメンボ、コオイムシ、イトミミズなど。
写真の緑色の生き物はホウネンエビ。
小さな目と、緑色のヒレを動かして泳ぐ姿が本当にかわいくて癒されます。
見た目がかわいいだけでなく、ホウネンエビがよく発生する年は豊作になると昔から言われているようです。
今年はこのホウネンエビが本当にたくさんいるのでもしかしたら期待できるかも。